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1週間前から悪あがき? 忙しい大人こそ“ありのまま”に健康診断を受けるべき理由

不摂生を実感している人こそ“ありのまま”に健康診断を受けるべき

 彼女は、ちょうど検査の数か月前に、食生活をチェンジ。「健康にいいから」と、沢山の健康食品やサプリメント、アボカド、ビーツ、マンゴーといった野菜や果物を毎日、過剰に摂るようになりました。いずれも、良質の油や抗酸化成分、ビタミンが豊富で体にいいといわれる食材でしたが、その後の血液検査で、高カリウム血症という結果に。実はそれらの食品はカリウムの含有量が多く、腎臓に負担を掛けていたとわかりました。

 面白いことに、運動もやりすぎると、筋肉の破壊が過剰であることを示すCPK(クレアチンフォスフォキナーゼ、またはCK<クレアチンキナーゼ>)の値が上がるなど、数値が悪くなる場合もあります。運動も食もやりすぎれば、体に良かれと思ったことが、マイナスに働くこともあるのです。

 血液検査は人間ドックでもできます。例えばマラソン大会に向けて追い込みをかけている時期など、なかなか疲れが抜けない、調子が上がってこない、などの症状があると貧血になっている場合もあります。ですから、ここぞという時に血液検査を受けると、今の体の状態を数値から見られるので、トレーニング計画の参考にもなるのです。

 私自身も、血液検査の頃に「最近、運動量が少なく、食事量が多かったな」と思っていると、案の定、数値に悪い傾向が出てしまい反省することがあります。でも、そのことで却って身が引き締まり、仕事の仕方や運動量を見直すいい機会になっています。

「体重が増えたし、運動不足が気になる」「パンツのウエストがきつくなったかも」「酒を飲む機会が増えたな」と感じている人こそ、普段通りの生活を送ったまま、健康診断を受けましょう。結果、嫌な数値が出てしまっても、積極的に生活を見直す発奮材料にしてくださいね。

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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中野ジェームズ修一

スポーツトレーナー

1971年、長野県生まれ。フィジカルトレーナー。米国スポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)。日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナー。「理論的かつ結果を出すトレーナー」として、卓球・福原愛、バドミントン・藤井瑞希らの現役時代を支えたほか、プロランナー神野大地、トランポリン競技選手など、多くのトップアスリートから信頼を集める。2014年以降、青山学院大駅伝チームのフィジカル強化指導を担当。東京・神楽坂に自身が技術責任者を務める会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」がある。主な著書に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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