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1週間前から悪あがき? 忙しい大人こそ“ありのまま”に健康診断を受けるべき理由

忙しい大人向けの健康術を指南する「THE ANSWER」の連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」。フィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏がビジネスパーソンに向け、健康増進や体作りのアドバイスを送る。春に行われることの多い健康診断。しかし、日頃、不摂生な生活をしている自覚がある人こそ、少しでも数値を改善しようと1週間前から急にお酒を抜いたり食生活を改善したり、悪あがきをしがち。

働く大人は健康診断とどう向き合えばいいのか
働く大人は健康診断とどう向き合えばいいのか

連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」

 忙しい大人向けの健康術を指南する「THE ANSWER」の連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」。フィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏がビジネスパーソンに向け、健康増進や体作りのアドバイスを送る。

 春に行われることの多い健康診断。しかし、日頃、不摂生な生活をしている自覚がある人こそ、少しでも数値を改善しようと1週間前から急にお酒を抜いたり食生活を改善したり、悪あがきをしがち。

 果たして、働く大人は健康診断とどう向き合えばいいのか。中野氏がトレーナーならではの目線で指南する。

 ◇ ◇ ◇

 健康診断が近づくと、急に運動を始めたり、お酒や食事の量を減らしたりする人は、意外と多いと聞きます。

 実は取材でも「健康診断でいい数値を出すにはどうすればいいか?」「1か月、1週間で出来ることはないか?」といった質問を受けることがあります。どうやら皆さん、健康診断の目的が、「今の体の状態を知る」ことから、「少しでもいい数値を出すこと」になってしまっているようです。

 健康診断の結果からわかるのは、生活習慣病という「病」やその兆候です。生活習慣病は心臓や血管に関わる疾患なので、重症になれば命にかかわります。嫌な数値を見たくないという気持ちもわかりますが、その場しのぎの対策で数値を良くすることは、何のプラスにもなりません。嫌な数値の裏には、もっと怖い病気が隠されているかもしれませんし、数値を良くすることで、発見の遅れにつながる可能性があります。

 本来、健康診断は、いい結果を出すためでなく、生活習慣を見直すきっかけを作り、病を予防するためにあります。1年のほとんどを不健康な生活を送り、1か月だけ生活を変えて少しだけ数値を一時的に良くしても、結局、待ち構えるのは生活習慣病。「数値を下げたいから何とかしたい」という相談は、テストでカンニングするようなものであまり意味がありません。

 最近も、あるクライアントさんが血液検査によって、食生活を見直したことがありました。

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中野ジェームズ修一

スポーツトレーナー

1971年、長野県生まれ。フィジカルトレーナー。米国スポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)。日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナー。「理論的かつ結果を出すトレーナー」として、卓球・福原愛、バドミントン・藤井瑞希らの現役時代を支えたほか、プロランナー神野大地、トランポリン競技選手など、多くのトップアスリートから信頼を集める。2014年以降、青山学院大駅伝チームのフィジカル強化指導を担当。東京・神楽坂に自身が技術責任者を務める会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」がある。主な著書に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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