走るべきは「朝か夜か」じゃない 効果的に痩せたい人の「習慣化するランニング術」
「1日、どれだけ走れば太らない体になれますか」、その答えは?
さて、ダイエット目的で走り始めた方からは、「1日、どれだけ走れば太らない体になれますか」という質問もよく受けます。
これも人によって異なるので、唯一の答えはありません。ですが一つの目安として、1日に10km走れるようになると、食事を厳しくコントロールしなくてもよくなります。
ランニング時のおおよその消費カロリーは「体重×走った距離(km)」です。体重70kgの方であれば、3km走ると210kcal、10km走れば700kcal消費できたという目安になります。210kcalでは茶碗に軽く1杯の白米と同程度ですが、700kcalともなるとポテトチップス1袋とチョコレートケーキ1個分に相当(※商品によりカロリーは異なる)。10km走れば、これらを食べても「なかったこと」にできるぐらい、カロリーを消費できるのです。
食べることが好きな人にとって、食事をコントロールするダイエット法は非常に苦しく、挫折する確率も高くなります。何を隠そう、私自身がそのタイプ。甘い物が大好きですし、美味しいものはたくさん食べたい。実は好きなものを心おきなく食べたいから、ランニングが趣味になったようなものです。私は自宅周辺に6kmと12kmのランニングコースを設定していますが、「食べ過ぎたな」という日は、12km走ります。おかげで、厳しい食事制限をすることはほとんどありません。
最初は「日常的に10km走るなんてハードルが高いなあ」と思うかもしれませんが、運動の経験がない人でも必ず走れるようになります。心肺機能は1か月で向上します。呼吸の苦しさがなくなり、走りが楽になったら、徐々に走る距離を伸ばしていきましょう。2~3か月後には、3km、5kmも楽に走れるようになり、体脂肪の減少や、下半身の筋力の向上も実感できるはずです。
大人になると、自分の成長を感じる機会はなかなかありません。でも、ランニングを続けていると、誰もが「走れる体」に成長していくことを実感できます。私はそれもランの大きな魅力であり、大人になってからハマる人が多い理由だと感じるのです。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)