実は「加齢=体力低下」の科学的根拠なし なのに30~40代の大人が衰えを感じるワケ
30、40代なら確実に自分のイメージに近い体を取り戻せる
しかし、日常的な動きのレベルは、日々の行動を変えるだけでも、自分のイメージに近づけることはできます。
人は運動習慣があれば、20代よりも30代、40代のほうが、筋量も心肺機能も高くなります。その一例が、昨今のマラソンブームを生んだ、市民ランナーたちです。ランニングは学生時代にまったく走れなかったという人も、年齢を問わず、走れば走るほど、長い距離が走れるようになるスポーツ。ですから、40代、50代でフルマラソンデビューをされる方はたくさんいますし、20代、30代の若者たちを、涼しい顔でひょいひょい抜き去っていく光景もよくみられます。
軽快な動作を取り戻す第一歩は、トレーニングの前に、普段の生活の活動量を上げることです。「トレーニングをしなくては」と、わざわざハードルを上げる必要はありません。買い物時にできるだけ車を使わない、エスカレーターやエレベーターを使わない、休日は家電に頼らず、家じゅうをピカピカに磨き上げるのもいい。無理のない範囲で、子どもとスポーツを楽しむことも大賛成。とにかく普段の活動量をしっかり上げて、体を使う癖をつける。筋力、柔軟性、持久力は自然とついてきます。
体力は60代、70代でも向上します。外見を20代のまま保つのは難しくても、体の中身は日々の習慣次第で維持することは大いに可能。ましてや30代、40代でしたら、確実に自分のイメージに近い体を取り戻せます。「年だから」なんて諦めるのは、まだまだ早いですよ!
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)