デスクワークの腰痛&肩こり予防に最適 すぐに実践できる「疲れないイスの座り方」
中野トレーナーも実践している「疲れない座り方」を伝授
さて、今回は私も実践している、腰痛&肩こり対策によい座り方を紹介しましょう。もちろん、わざわざ高額なイスに買い替えなくても大丈夫です。
1つ目は、腰とイスの背もたれの間にスモールボールを挟んで座る方法です。ボールを挟むことで腰椎が適切な弯曲を保ったまま支えられるため、適度に腰周りを鍛えながら、気持ち良く座ることができます。
スモールボールさえあれば、自宅でも会社でもすぐに実践できますし、スモールボールの代わりにクッションを二つ折りにして挟んでもOKです。
もしもイスを自由に替えられる環境であれば、イスをバランスボールに替えるのもおすすめです。バランスボールには背もたれがないので、当然、腹筋や背筋を使わないと姿勢を保持できません。つまり、座るだけで自然と、姿勢を支えるために必要な筋肉が働き、鍛えられます。
また肩こり対策ですが、腕のポジションに気を付けるだけで楽になります。ポイントは、前腕を肘までデスクの上に置くこと。手首まで、あるいは前腕の途中までしかデスクに乗っていないと、腕の重さが肩にかかります。すると、肩はこりやすく、また、体のバランスをとるため、頭の位置が前に出てしまい、猫背にもなりやすい。一方、肘までデスクにのせてしまえば、肩にかかる負担はグッと軽減。自然と頭の位置も正しい位置に誘われ、正しい姿勢を保持しやすくなります。デスクの上を整理し、可能な限りパソコン、キーボードの位置をデスクの奥に配置してみてください。
最近では、人間工学に基づいて設計されたイスにも、あえて背もたれをなくし、正しい姿勢を見つける、あるいは正しい姿勢に導くタイプもあります。私はまだ実際に使用したことはないのですが、考え方としてはアリです。
便利なこと、快適なものが、必ずしも健康によいとはいえません。これだけ体を動かさない生活が当たり前の今、むしろ、長時間、座っていられない環境作りを考えるほうが、よっぽど健康的ですよ。
【疲れない座り方<1>】体幹を鍛えるイストレ
背もたれと腰の間にスモールボールを挟む。座面に対して骨盤を立てて(座骨を座面に当てる)座り、腰でスモールボールを軽く押し付けながら、姿勢をキープ。まずは5分間、姿勢を維持することを目標にし、徐々に時間を延ばす。スモールボールの代わりにクッションを二つ折りにしたものでもよい。
【疲れない座り方<2>】肘をデスクに置く
パソコンの位置をデスクの奥に移動。前腕(肘上)をデスクにおいてキーボードやマウスを操作。肩にかかる負担が軽くなり、肩こりの軽減につながる。