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「ゴン攻め」「今まででこんな悔しいことはない」 “10の言葉”で振り返る東京五輪

東京五輪は8日、国立競技場で閉会式が行われ、2024年の開催地パリにバトンを引き継ぎ、17日間の熱戦に幕を下ろした。日本は金メダル27、銀メダル14、銅メダル17で58個のメダルを獲得。金メダルの数、総数ともに過去最多を更新した。競技を通じて、選手や関係者からは記憶に残る名言からクスッと笑える珍言まで、五輪ならではの熱い思いがこぼれた。厳選した10の言葉で振り返る。

3位決定戦でメキシコ敗れた後、久保建英は悔しさを露わに泣き崩れた【写真:AP】
3位決定戦でメキシコ敗れた後、久保建英は悔しさを露わに泣き崩れた【写真:AP】

選手、関係者が発した印象深い言葉の数々

 東京五輪は8日、国立競技場で閉会式が行われ、2024年の開催地パリにバトンを引き継ぎ、17日間の熱戦に幕を下ろした。日本は金メダル27、銀メダル14、銅メダル17で58個のメダルを獲得。金メダルの数、総数ともに過去最多を更新した。競技を通じて、選手や関係者からは記憶に残る名言からクスッと笑える珍言まで、五輪ならではの熱い思いがこぼれた。厳選した10の言葉で振り返る。

◇「土下座して謝りたい」(体操男子代表・内村航平)

 五輪2連覇中だった個人総合での出場を回避し、種目別鉄棒に集中していたキングが予選でまさかの落下。決勝に進めず、あまりにも早い終戦となった。インタビューでは自身の悔しさよりも代表争いをした米倉英信に向けての申し訳なさが口をついた。米倉はツイッターで「航平さんも、1人の人間なんだなって思いました」と驚き、「土下座はしなくて良いですからね!笑」と返答した。

◇「悔しさ8割、楽しさ2割」(競泳女子代表・池江璃花子)

 白血病を克服し、一時は断念した東京五輪に出場した池江。初レースとなった400メートルリレー予選で9位に終わった後、率直な思いを表した。感傷に浸らない言葉には勝負師としての素顔が垣間見え、「楽しいだけではダメ」と結果にこだわった。リレー種目に絞った9日間4本のレースを泳ぎ終わると感極まって涙。パリ五輪での完全復活を見据えた。

◇「皆さんから質問を受けるのは、とってもハッピーです」(テニス女子代表・大坂なおみ)

 開会式で最終聖火ランナーを務めた大坂が女子シングルス1回戦で勝利した後に口にしたひと言。精神的負担を理由に5月の全仏オープンの会見を拒否して以来、初めてのメディア対応の場で晴れ晴れした心境を明かした。3回戦敗退に終わり、取材エリアを通過せずに一度は引き揚げることもあったが、ルールを知ると戻って対応。かねて楽しみにしていた母国開催の五輪で快方を印象づけた。

◇「ゴン攻め」「ビッタビタ」(スケートボード解説者・瀬尻稜)

 日本勢のメダルラッシュで大ブレークしたスケボーは今大会から初採用。テレビ中継の解説陣も五輪デビューとなったが、独特の語り口調でSNS上を沸騰させたのがプロボーダーの瀬尻氏。ガンガン攻めているときに使う「ゴン攻め」や正確なトリックが決まったときの「ビッタビタっすね」などの用語がトレンド入り。ほかにも「鬼やべぇ~」「ハンパねえっす」「彼、スケボー上手いっすね~」など自由過ぎるワードが異彩を放った。

◇「ラスカル」(スケートボード女子代表・西矢椛)

 ストリートで13歳の西矢が金メダル、16歳の中山楓奈が銅メダルに輝いた。インタビューで西矢は、競技の合間に中山と交わした会話について「ラスカルの話をしていた」と発言。アニメ「あらいぐまラスカル」のことで、メダルのプレッシャーなど感じさせない無邪気さが話題になった。フジテレビの倉田大誠アナウンサーは西矢の大技に「決まったー! 13歳、真夏の大冒険!」と絶叫した。

◇「神様がくれた贈り物」(競泳男子代表・萩野公介)

 200メートル個人メドレー準決勝後、萩野が語ったフレーズ。リオ五輪で表彰台に上がった萩野と瀬戸大也が東京五輪では共に不振にあえぐも、最後の種目で2人そろって決勝に駒を進めた。「決勝で大也とまた泳げるなんて神様がくれた贈り物としか思えない」と長年のライバル関係を凝縮した純粋な感情は共感を呼んだ。決勝後には「このオリンピックが一番幸せ」と話し、メダルの有無を超えた大会だったと振り返った。

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