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「アルゼンチンは日本を舐めてない」 “弱い時代”を知る35歳リーチが感じた対戦国のリスペクト

ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会は8日、1次リーグのプールD最終戦(ナント)が行われ、世界ランク12位の日本代表が同9位アルゼンチンとの死闘の末、27-39で敗れた。2大会連続の決勝トーナメント(T)進出はならず。8強の夢は潰えたが、4大会連続出場のFLリーチ・マイケルは、日本ラグビーの成長を実感。35歳のベテランは他国から「敬意」を受け取っていた。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

アルゼンチン戦に出場したリーチ・マイケル【写真:Getty Images】
アルゼンチン戦に出場したリーチ・マイケル【写真:Getty Images】

ラグビーW杯フランス大会

 ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会は8日、1次リーグのプールD最終戦(ナント)が行われ、世界ランク12位の日本代表が同9位アルゼンチンとの死闘の末、27-39で敗れた。2大会連続の決勝トーナメント(T)進出はならず。8強の夢は潰えたが、4大会連続出場のFLリーチ・マイケルは、日本ラグビーの成長を実感。35歳のベテランは他国から「敬意」を受け取っていた。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

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 あと少し、あと一歩が届かなかった。後半27分で27-29。しかし、ここから1トライ1ゴール、1ペナルティーゴールを奪われ、力尽きた。「結果が全て。ラスト20分の戦い。それが日本代表の弱点。最後のピースですね」。最後まで埋めきれなかった課題。「全力を出し切って負けた」。リーチの表情は悔しさを滲ませながらも、どこか清々しさを感じさせた。

 日本は2011年までW杯7大会で1勝21敗2分け。長らく世界で日を浴びることはなかった。それが15年に強豪・南アフリカを倒す歴史的番狂わせで3勝1敗。19年の日本大会は4戦全勝で初の8強入りし、今大会もティア1を脅かすチームとして期待された。

 リーチは15、19年大会は主将を務め、22歳だった2011年から今回が4大会連続出場。この日が自身84試合目の代表戦だった。15年間日の丸を背負い、日本ラグビーの歴史を知る。期待された海外開催初の8強と25年ぶりのアルゼンチン戦勝利には届かなかったが、日本らしい速いアタックを発揮し、アルゼンチンを苦しめた。

“弱い時代”を知る35歳の前主将は対戦国から向けられる視線に変化を感じていた。

「アルゼンチンは日本を舐めていない。ちゃんと準備してきて、ベストメンバーを出して勝とうとしてくる相手だった。イングランドもそう。日本ラグビーが強豪だとリスペクトされている。今回はそこが一番良かった。2015年はリスペクトがゼロ。今回はしっかりリスペクトされている」

 着実に歩を進めてきた。海外出身選手と交ざり合ってプレーするラグビーの代表。時には君が代の歌詞の意味を考え、時には侍文化を一緒に学んだ。バーベキューで絆を深めるなんてことも。敗戦後、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)は「最高のチームだ」とチームに伝えた。

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