ラグビーW杯

　ラグビーワールドカップ（W杯）フランス大会は17日（日本時間18日）、世界ランク14位の日本がプールD第2戦で同6位イングランドと対戦。12-34で敗れ、今大会初黒星。4つのトライを許し、イングランド戦は通算11戦全敗となった。後半途中までクロスゲームになりながら、試合の流れを変えたとされるのが後半16分に生まれたイングランドの幸運なトライ。ラグビーには珍しい“ヘディング”からの得点に、大会公式SNSがモヒカンヘアのおかげだと注目すると、海外ファンから「君は美しい」「大会で一番のアシスト」といった反響が寄せられている。

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　一瞬、時が止まったようだった。日本が12-13と1点差に詰め寄った直後の後半16分、右から展開したイングランドはSOフォードのパスをスチュアートが触れ、こぼれたボールがPRジョー・マーラーの頭に当たって前に転がった。動きが止まった日本の選手を尻目に、コートニー・ローズが拾うとそのままトライ。TMO（テレビ・マッチ・オフィシャル）判定の結果、スチュアートは後方への落球、マーラーは頭への接触ということでノックオンの反則にはならず、トライが認められた。

　日本には不運な7点となったが、イングランドにとっては幸運な形で生まれた追加点。ここから日本を圧倒し始めただけに、試合の分岐点ともいえるプレーとなった。英専門メディア「プラネット・ラグビー」の公式X（旧ツイッター）が「ジョー・マーラーのモヒカン、司令塔イングランドはこれが必要だとは知らなかった」とつづり、マーラーの白髪のモヒカン頭の写真を公開すると、大会公式Xも「ジョー・マーラーのモヒカンがトライのアシストをした」と反応した。

　ネット上では「神の頭」の声が一部で上がっていたが、これには海外ファンからも「彼らは頭を使うだけでよかったんだ」「素晴らしい！　大好きだ」「マーラー、君は美しい!!!!!!」「それが頭を使うってことか笑」「大会で一番のアシストだよ」といった反響が寄せられている。

　英紙「インディペンデント」も「ジョー・マーラーは日本戦でミスだらけのパフォーマンスだったイングランドの恥を救うために頭を使った」との見出しで記事を掲載。「ミスだらけのコンテストは危うい状況だった、ジョー・マーラーが頭を使うまでは」とイングランドの勝利につながるプレーだったと指摘。「決定的な瞬間がおとずれた。マーラーはうなずき、ローズは最速で反応した。先週英国人が頭を使用したことで、2週間の出場停止処分が下された。それが今週は重要な2点目となった」とし、初戦のアルゼンチン戦でFLカリーが頭でのタックルで退場となったことを引き合いに出していた。