ラグビーW杯、日本は17日にイングランドと激突

　ラグビーワールドカップ（W杯）フランス大会に出場中のイングランド代表FLトム・カリーが2試合の出場停止処分を受けたことが13日、国際統括団体のワールドラグビーから発表された。17日（日本時間18日）の日本とのプールD第2戦に出場できない。初戦のアルゼンチン戦で危険タックルによりレッドカードと判定されたが、かつてイングランドを優勝に導いた元HCは「単なるアクシデントで、どう見てもレッドカードではない」と判定に異議を唱えている。

【注目】一度だけの人生、好きなだけスポーツを　スポーツを楽しむすべての女性を応援するメディア「W-ANS ACADEMY（ワンス・アカデミー）」はこちら

　FWの主軸だったカリーは9日（日本時間10日）のアルゼンチン戦で、前半3分にハイボールを捕ろうとジャンプした相手FBにチャージをかけたが、着地後に頭部が相手の顔に入った。当初はシンビン（10分間の一時的退場）だったが、今大会から導入された専任の審判員による映像判定「バンカーシステム」により危険タックルと判断され、レッドカードの退場処分を受けていた。

　13日、ワールドラグビーが出場停止処分を発表。日本、チリ、サモアを相手とした3試合が対象だが、サモア戦はコーチング介入プログラムを終了すれば出場可能になる。

　出場停止処分が出る前に、ニュージーランド専門メディア「ラグビーパス」はカリーのレッドカードについての記事を掲載。その中で、元イングランド代表HCとして、2003年W杯優勝に導いたクライブ・ウッドワード氏のコメントも紹介した。

　ウッドワード氏は「これ（カリーの件）は現在のルールではイエローカードだと思う。悪意があるものなのか、わざとなのか？いや、これはアクシデントだ。ラグビーのアクシデントだ」と主張。「カリーを可哀そうに思う。レッドカードはありえない。ゲーム（ラクビー）はこうなると危険なエリアに入っている」と判断を危惧していた。

　記事では「審判がいかなる形のヘッドコンタクトについて考えるときも、今では意図的かどうかは考慮されていない」とウッドワード氏の考えを否定的に報じている。ただ、ウッドワード氏は「あれは悪意のあるタックルではない。単なるアクシデントで、どう見てもレッドカードではない」と納得いってない様子だった。