ラグビーW杯で空飛ぶ巨人たち 身長2m・体重100kg超が舞う美しさ、誰がこの大男たちを止めるのか
連日熱戦が繰り広げられているラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会。「THE ANSWER」は開幕戦から決勝戦まで現地取材するカメラマン・イワモトアキト氏のフォトコラムを随時掲載する。今回は15日(日本時間16日)の準々決勝・フランス戦に29-28で勝利した前回王者・南アフリカ。
ラグビーW杯フランス大会 カメラマン・イワモトアキト氏のフォトコラム
連日熱戦が繰り広げられているラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会。「THE ANSWER」は開幕戦から決勝戦まで現地取材するカメラマン・イワモトアキト氏のフォトコラムを随時掲載する。今回は15日(日本時間16日)の準々決勝・フランス戦に29-28で勝利した前回王者・南アフリカ。
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身長2メートル、100キロをゆうの越える巨人たちが軽やかに跳ぶ、飛ぶ、翔ぶ。突進する様はゾウのよう破壊的かつ、相手に飛びつく姿はさながらチーターのようにしなやかだ。そんなダイナミックなプレーの数々に、スタジアムが幾度となくどよめいた。
フランスと南アフリカとの一戦、スプリングボクス(南アフリカ代表の愛称)は、204センチのエベン・エツベス、198センチのフランコ・モスタート、200センチのピーター・ステフ・デュトイが出場。キリマンジャロ(標高5895メートル)のように高く、フランスの前に立ちはだかった。
前半、フランスのすばやいアタックに「やられたっ!?」と思ったその瞬間、背後からモスタートが飛びついた。ゆったりと涼しげな表情で宙を舞うその巨体に美しさを感じた。
エツベツはディフェンスを引きずりながら、デュトイはタックルを跳ね返して前へ、前へと突き進む。止められない、止まらない、勢いそのままに南アフリカがフランスとの接戦をものにした。
誰がこの巨人たちを止めるのか。泣いても笑ってもW杯はあと4試合、想像を超える戦いに期待がふくらむ。
■イワモト アキト / Akito Iwamoto
フォトグラファー、ライター。名古屋市生まれ。明治大を経て2008年に中日新聞入社。記者として街ネタや事件事故、行政など幅広く取材。11年から同社写真部へ異動。18年サッカーW杯ロシア大会、19年ラグビーW杯日本大会を撮影。21年にフリーランスとなり、現在はラグビー日本代表の試合撮影のほか、JAPAN RUGBY LEAGUE ONEオフィシャルフォトグラファーを務める。
(イワモト アキト / Akito Iwamoto)