かなだいの向こうに写った坂本花織の表情 誰よりも応援する人は、誰よりも応援される
フィギュアスケートの世界国別対抗戦が13日に東京体育館で開幕した。「THE ANSWER」はフォトグラファー・矢口亨氏のフォトコラムを連日掲載。今回は大会初日、応援席で誰よりも声を張り上げていた日本チーム主将の坂本花織(シスメックス)。
フォトグラファー・矢口亨のフィギュア世界国別対抗戦フォトコラム
フィギュアスケートの世界国別対抗戦が13日に東京体育館で開幕した。「THE ANSWER」はフォトグラファー・矢口亨氏のフォトコラムを連日掲載。今回は大会初日、応援席で誰よりも声を張り上げていた日本チーム主将の坂本花織(シスメックス)。
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アイスダンスのリズムダンス(RD)で会心の演技を見せた村元哉中、高橋大輔組(関大KFSC)に降り注ぐ拍手に負けないくらいの大声で坂本が叫んだ。
率先して富士山の被り物を着け、キスアンドクライではシャボン玉を飛ばして競技を終えた仲間を出迎えた。海外チームの選手のパフォーマンスも手拍子で盛り上げ、ジェイソン・ブラウン(米国)の演技が終わった際にはスタンディングオベーションした。
誰よりも応援する人は、誰よりも応援される。坂本が滑るリンクは海外の大会でもホームのようなあたたかさに包まれる。「緊張しい」と自らを評する世界女王だが、その抜群の安定感の秘密の一端がこの日の応援席に隠れていた。
■矢口 亨 / Toru Yaguchi
フォトグラファー。山形県上山市生まれ。上智大を経て02年に報知新聞社入社。12年ロンドン五輪、21年東京五輪、22年北京五輪などを取材。フィギュアスケートの撮影は19年の世界選手権(埼玉)から。今年2月に退社し、フリーに転身。著書に写真集「羽生結弦2019-2020」「羽生結弦2021-2022」など。
(矢口 亨 / Toru Yaguchi)