初防衛の村田諒太が胸中吐露 強敵を求む声に「応えたいけど、心のどこかで怖いと…」
次戦はカネロか「全幅の信頼を置く帝拳に任せる」
――王座陥落は先を見すぎていた。今回は1試合に集中できた?
「その辺もうまくできたと思う。モチベーションって凄く難しい。モチベーションって大きなことを言う。例えば『全団体統一する』とか大きなことを言うとする。でも、その目標とか世界で一番強いとかって、全ボクサーが持っているんですよ。だから、それがモチベーションじゃなくて、そこにたどり着くまでの道をしっかり持つことが本当のモチベーションの保ち方。前のラスベガスの試合も、モチベーションはあったんですよ。でも、その間がなかった。今回は本当にやるべきことができた」
――カネロことサウル・アルバレス陣営が交渉に入ると言っているが。
「外国の方のリップサービスはわかってるでしょ(笑)。ただ、試合が終わったばかりで勝った後は気が大きくなっているし、あまり言いたくない。まあ、世界初挑戦前に言ったけど、帝拳プロモーションにお願いしているということは、最高の試合を組んでもらって、最短の道を行っているのでそれ以上のものはない。だから僕はそれに感謝して、1戦1戦やるだけ。全幅の信頼を置いている帝拳プロモーションに任せるだけです」
――次はリアルの相手とやりたい理由は。
「今日もいい相手だったと思いますよ。WBOの1位だった選手ですし、彼を低く言えない。ただ、今の日本ボクシングってわかりにくいでしょ。だからWBSSみたいに盛り上がったのは、一つチャンピオン同士が試合をしたぶつかり合いがあったから。カジュアルファンに向けてだったら、WBAの世界戦でOKだけど、尚ちゃん(井上尚弥)がね、ああやって統一していったので、そういうのが一つあるので、ヘビーファンはそこを求める。そういうファンの気持ちに応えていきたいっていう気持ちは心のどこかにある。
でも、心のどこかに怖いという気持ちもある。だからデカいことを言いたくない。両方の気持ちがありますよ。プロとしてわかりやすい試合をしないといけない。チャンピオンって言ったって何人いるんだよってなる。マッチメイクって簡単なことじゃないし、ミドル級って動いているお金がとんでもないので、現実を見ないといけない。いろんな意味を含めてあまり言えない」
(THE ANSWER編集部)