寺地拳四朗、4回TKO勝ちでV7「やったぜぃ~!」 具志堅用高の日本記録V13へ前進
ボクシングのトリプル世界戦が23日、神奈川・横浜アリーナで行われ、WBC世界ライトフライ級(48.9キロ以下)タイトルマッチでは王者・寺地拳四朗(BMB)が同級12位ランディ・ペタルコリン(フィリピン)に4回TKO勝ち。同級の世界戦では、日本人歴代2位タイとなる7度目の防衛に成功した。
リングネーム改名後初戦、対戦相手急遽変更も元WBA暫定王者撃破
ボクシングのトリプル世界戦が23日、神奈川・横浜アリーナで行われ、WBC世界ライトフライ級(48.9キロ以下)タイトルマッチでは王者・寺地拳四朗(BMB)が同級12位ランディ・ペタルコリン(フィリピン)に4回TKO勝ち。同級の世界戦では、日本人歴代2位タイとなる7度目の防衛に成功した。
拳四朗改め、寺地が貫録の違いを見せつけた。1回はサウスポーの挑戦者との距離を測るような静かな立ち上がり。2回は被弾するようなシーンもあったが、大きく動いたのは3回だ。じわじわと圧力をかけ、ロープに詰めてボディーを効かせると、中盤に右のボディーで膝をつかせる。続けて右ボディーで2度目のダウン。終了間際に3度目ダウンを奪った。
挑戦者も驚異の粘りをみせ立ち上がったが、4回の前半にボディーで4度目のダウンを奪うと、もう立ち上がれない。レフェリーが試合を止めた。4度のダウン全てボディーブローで奪う、圧巻の4回TKO劇だった。
7月に日本人世界王者では現役最多6戦連続の防衛を成し遂げていた27歳。リングネームを「拳四朗」から本名に変更して臨んだ一戦でV7を達成した。同級では元WBA王者・具志堅用高氏のV13に次ぎ、歴代2位タイ。元WBAスーパー&IBF統一王者・田口良一氏に並ぶ快挙となった。
リング上のインタビューでは「やったぜぃ~!」と歓喜の雄たけび。「1ラウンド目か2ラウンド目にボディーストレートが効いたと感じた。そこから左ジャブを散らしながら行けた」と試合を振り返った上で「(相手が)まさか3回も立つと思わなくて『まだあんのかい!』と思った。結果、勝てたのでよかったです」と茶目っ気たっぷりに語った。
当初はIBF王者フェリックス・アルバラード(ニカラグア)との統一戦を予定していたが、アルバラードが急性気管支炎となり中止に。11月22日に対戦相手が正統派サウスポーのペタルコリンと発表された。対戦相手変更については「1日は『くそー』と思ったけど、引きずるタイプじゃない。調整して問題なく行けた」と試合に集中してきた。
改名初戦となった一戦で圧巻の勝利。「KOで締めくくれた。左をちょいちょいもらったので反省はあるけど、仕留められたので、自分を褒めたい」と自賛し、具志堅氏のV13まであと「6」に。「折り返しとか、そこまでは気にしていない。一戦一戦いけば13回いける自信ある。13回防衛するところを見てください。絶対に見せます!」と誓った。
今後については「統一戦が流れたけど、来年くらいにあったらなと思う。防衛の回数とベルトを増やすのを目標にやりたい」と意気込んだ。他団体王者との統一戦を狙いながら、具志堅氏のV13を目指す。
(THE ANSWER編集部)