4連覇女王・植草歩を撃破 下剋上Vの23歳齊藤綾夏が涙「歩先輩をずっと追ってきた」
敗戦直後の植草から「あの蹴り、狙ってたん?」、貪欲な姿に刺激
普段は68キロ超級で全日本の強化選手に入る齊藤。同じ階級に植草が君臨し、東京五輪出場の可能性は低い。そんな中でも、五輪金メダル候補の元世界女王と練習して鍛え上げられてきた。練習でも守勢に回ることがほどんど。「今まで勝てなくて、歩先輩の背中をずっと追ってきた。なかなか越えられなかったけど越えられた」。表彰式の前には、植草から「あの蹴り、狙ってたん?」と質問。敗戦直後にも成長しようとする先輩に、また刺激を受けた。
五輪まで8か月となって生まれた23歳の新女王。「これで満足することなく、さらに自分に厳しくして歩先輩のように精進して連覇できるようにしたい」。確かな自信を得て、また一つ強くなった。
【組手のルール】
組手は男女とも3分間で行われ、上段、中段の決められた部位に突き、蹴り、打ちを早く、正確に、力強くコントロールして決める攻防で争う。一本(上段への蹴りなど)が3点、技あり(中段への蹴り)が2点、有効(突きなど)が1点となり、ポイント数で勝敗が決定。8ポイント差がついた時点で試合終了となる。3分を終えて同点だった場合は最初にポイントを獲った方が勝ちとなる。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)