「11･7」にWBC王座統一戦、井上尚弥と拓真のダブル世界戦

　ボクシングのWBC世界バンタム暫定王者・井上拓真（大橋）が、11月7日にさいたまスーパーアリーナで同級正規王者ノルディ・ウーバーリ（フランス）と王座統一戦を行う。前日に初来日したウーバーリは1日、都内で練習を公開した。ウーバーリの戦績は16勝12KO、拓真が13勝3KO。

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　アマチュア時代には五輪に2度出場し、2012年ロンドン五輪は8強入りしたウーバーリ。14年にプロデビューし、全勝を守ってきた。今年1月にラウシー・ウォーレン（米国）との王座決定戦でWBC同級王座を獲得。7月に初防衛に成功した。

　王座統一に向けて「今はやる気に満ちている。一刻も早く試合をしたい。日本の観客の前で自分が何者かを伝えたい。フランスに比べると湿気がある。暑いけど、日本に来る前にカザフスタンで練習をしてきた。日本と近い気候だったので、問題ない」と心境を吐露。さらに敵地での試合を歓迎している。

「例えばアマ時代はロンドン、北京五輪にフランス代表で出ている。海外の経験も積んでいるし、フランス国内の試合も自分の地元ではなかった。アウェーの感覚は常にあったので問題ない。自分のスタイル、どういう人間かを新しい観客に知ってもらえるのでアウェーはいいこと。ラスベガスでも、カザフスタンでもアウェーでやってきた。日本でも問題ない。キャリアにおいて、多くの人に知ってもらえるのはいいこと」

　WBA・IBF同級王者の尚弥（大橋）を兄に持つ拓真は、約11か月ぶりの試合。相手の印象については「僕自身、彼をいいボクサーだと思っている。非常によく動く。速さもある。これまでの僕の相手はもっと大変な相手もいる。世界戦なので、軽く見ているわけではない。しっかりベルトをフランスに持って帰る。あらゆるシナリオに対応できるように準備をしている」と語った。

　会見で明らかになったのは、なんと男13人、女5人の18人きょうだいということ。「僕は13番目だよ」と語り「家族も何人か来るし、兄弟の1人はセコンドにつく。末っ子の弟も来るし、彼もボクシングを始めたし、兄の世界戦を楽しみにしてくれている。彼のモチベーションになると思う」と笑った。妻と2歳の娘もいるという。

　同興行のメインイベントでは、尚弥が世界5階級王者ノニト・ドネア（フィリピン）とワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ（WBSS）決勝を行い、井上家初の兄弟ダブル世界戦となる。

　前WBC王者ルイス・ネリ（メキシコ）と前IBF王者エマヌエル・ロドリゲス（プエルトリコ）が23日（日本時間24日）に米ラスベガスで挑戦者決定戦と行う。ネリ―ロドリゲス戦の勝者が、ウーバーリと拓真の勝者への指名挑戦者となる。