井上尚弥陣営が見たドネアの印象 36歳生きる伝説が10分間で醸し出す「侍の雰囲気」
父・真吾氏「全てで駆け引きがある」「人間的にも真摯」
この日、シャツを脱いだドネアの体はやや脂肪が残っていたが、終始穏やかな表情だった。会長は「顔つきがいい。体調的にも素晴らしいみたいですね。苦しい落とし方をしていないのだと思う。練習で落としてきている。お腹の辺りはまだ落とせる。絶好調であることは間違いないし、井上も絶好調。絶好調同士で凄い試合になる」と調子の良さを歓迎した。
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試合直前の公開練習では、軽く流す程度に動く選手が多いが、約10分間だけの練習でもミットからは鈍い音が響いた。真吾氏は「(公開練習で)今まであんなにしっかりミットを打つ相手はいなかった。表情も穏やかでいいトレーニングができていたのかな」と印象を吐露。「全力でやっていないでしょうけど、パンチとか重そうですね。左もですが、右も強そう。全てのパンチを警戒しないといけない」と明かした。
長期戦か、早期決着かについては「ナオ(尚弥)とドネアなので、判定はどうなのかなと思います」と可能性は低め。「お互い楽しんで試合をイメージしている。全てで駆け引きがあるし、戦っているものにしかわからないものがある。レジェンドだし、お互い認め合っている。お互い同じ気持ちで凄くいい試合ができると思います。人間的にも最後まで真摯だった。気持ちよく戦えるので、いい試合になるかなと。受け答えも真摯なので、お互いに楽しみですね」
心・技・体の揃った両者が準備万端で絶好調。井上が「本当に世代交代だと思う」と言えば、ドネアも「(若い世代にとっての)壁を強固に、より高く作り上げていっている」と立ちはだかる。時代は変わるのか。全力でぶつかり合い、ファンを沸かせる試合となりそうだ。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)