イングランドの“ハカ奇襲” 罰金処分に海外反発「相手は何もしてはいけないのか?」
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は準決勝でイングランドがニュージーランドを下し、決勝進出を決めた。この一戦で話題を呼んだのは試合前にオールブラックス伝統の「ハカ」にイングランド選手たちが応酬。V字隊列で取り囲んだ対抗策に、主催者ワールドラグビーは罰金処分を科したことが発覚。今大会屈指の名場面にペナルティ処分を下した決定に、海外のラグビーファンは「ジョーク」「情けない」と批判。海外メディアも注目している。
センターライン越えで罰金処分決定も、海外ファンから反発相次ぐ
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は準決勝でイングランドがニュージーランドを下し、決勝進出を決めた。この一戦で話題を呼んだのは試合前にオールブラックス伝統の「ハカ」にイングランド選手たちが応酬。V字隊列で取り囲んだ対抗策に、主催者ワールドラグビーは罰金処分を科したことが発覚。今大会屈指の名場面にペナルティ処分を下した決定に、海外のラグビーファンは「ジョーク」「情けない」と批判。海外メディアも注目している。
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「ハカ対抗策でイングランドに罰金処分の報道後、ワールドラグビーは『ジョーク』のレッテルを貼られる」と報じたのはオーストラリアメディア「news.com.au」だった。
イングランドが準決勝の舞台でやってのけたV字隊列に対するワールドラグビーの罰金は波紋を広げている。
記事では「ワールドラグビーは矛盾したメッセージについて批判を受けている。イングランドが行ったニュージーランドへのハカ対抗策を公式YouTubeチャンネルで『信じられないほど素晴らしい』と称賛した3日後に罰金処分を下した」と報じている。
問題のシーンは試合開始前に起きた。オールブラックスが「ハカ」の隊列を組み、リード役が掛け声を上げ始めると、イングランドがいきなり奇襲に出た。敵陣にゆっくり歩き出すと、センターサークル付近でV字の陣形を形成した。中央のオーウェン・ファレル主将は笑みを浮かべるなど、オールブラックスの勇壮な舞いに臆することなく、精神的な優位性を誇示。これが開始96秒のノーホイッスルトライの呼び水となった。
英メディアではイングランドがV字陣形の際、敵陣に6選手侵入したペナルティで、2500ポンド(35万円)以下の罰金に処せられるだろうと分析していた。
だが、特集では大会側もイングランドのV字陣形を称賛していたことに注目している。
「ワールドラグビーは『強烈なニュージーランドのハカに対抗して、イングランドが信じられないほど素晴らしい反応』という見出しで動画を公開していた。ほぼ400万回の再生数を記録していたために準決勝の勝者を叱責し、4桁の罰金を命じたことで主催者側は見栄えの悪い状況に陥った」
記事ではこう報じている。海外からもV字称賛から掌返しの罰金に、波紋が広がっている。