日本、高かった4強の壁 快進撃の後に残った悔しさ「力の差」「本当のトップチーム」
見せ場の少なかった松島「南アのプレッシャーがすごかった」
モールでは押され、高さでも上回られた。特に後半はほとんど自陣にくぎ付けにされた。日本が誇る“Wフェラーリ”、松島幸太朗、福岡堅樹の両WTBの見せ場は少なかった。
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ここまで5トライの松島は「南アのプレッシャーがすごく、あと一つというところでボールが出なかった。そのプレッシャーに(対して)修正できなかった」と肩を落とし、福岡も「本当に自分たちのやってきたことを全部出し切った結果。南アは強かった」と相手を認めるしかなかった。
これが世界の“本気”なのだろう。アイルランドやスコットランドに対して優位に立ったFW戦で、序盤こそ踏ん張ったが、後半ははっきりと押された。1次リーグで見せた、FWで優位に立ち、BKに展開してトライを奪う、日本の形はほとんど出せなかった。CTB中村亮土は「世界との差を感じた。圧力が、本当のトップチームと感じられた」と力なく振り返った。
もちろん、世界から称賛を浴びた日本の快進撃が色褪せるものではない。日本が強くなればなるほど、また世界の強豪の強さも浮き彫りになる。頂は高い。日本はその道の途中を、一歩一歩着実に踏みしめていく。
(THE ANSWER編集部・角野 敬介 / Keisuke Sumino)