国境越えの絆に世界が涙 世陸の“手助けゴール”に拍手喝采「勇気と友情に称賛を」
27日に開幕した世界陸上(ドーハ)で感動的なシーンが生まれた。男子5000メートル予選で無名の2選手がゴールまでにスポーツマンシップを示し、観客からは拍手喝采。国境を越えた友情のシーンを、国際陸連(IAAF)が公式ツイッターに動画付きで投稿し、世界中のファンから感動を呼んでいる。
世界陸上男子5000メートルで下位2選手が同時にゴールで反響
27日に開幕した世界陸上(ドーハ)で感動的なシーンが生まれた。男子5000メートル予選で無名の2選手がゴールまでにスポーツマンシップを示し、観客からは拍手喝采。国境を越えた友情のシーンを、国際陸連(IAAF)が公式ツイッターに動画付きで投稿し、世界中のファンから感動を呼んでいる。
トップの選手が競技を終えたはるか後だった。残るランナーは、ギニアビサウ共和国のブライマ・ダボとアルバ代表のジョナサン・バスビーの2人だけ。後方2番手を走るバスビーは、ゴールまで約200メートルを残し、足元がおぼつかない。よろよろと歩を進める姿に、見ている誰もがゴールできないと思っただろう。
その時だった。最後方から追いついたダボ。追い抜いて順位を上げるかと思いきや、ゆっくりと寄り添い、バスビーの左腕を引き上げようと手を差し伸べたのだ。今にも倒れそうになるバスビーの肩を担ぐ。もたれかかったライバルを担いだまま、ダボはペースを合わせ一緒に走りだした。
IAAFも「スポーツには自分のパフォーマンスだけではない、もっと大きなものがある」とツイッターに動画付きでつづった感動的なシーン。両手を挙げ、興奮交じりに国旗を揺らすスタンドのファンもいる。決して速いとは言えない走りだが、会場からは割れんばかりの大歓声が注がれた。2人は並んでゴール。バスビーはその場で仰向けに倒れ込み、ダボはなんとか完走したバスビーの背中をポンと叩いた。