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飛行機を乗り継いで24時間 ファンが誇るナミビアラグビーの形「絶対に諦めない」

高校ラグビーの聖地・花園ラグビー場での初戦となった22日、イタリア対ナミビアのキックオフを今や遅しと待ちわびる人がいた。このワールドカップ(W杯)のため、ナミビアから初来日したロイド・ザンバーグさんだ。鮮やかな明るいブルーのジャージを身にまとい、手にはナミビア国旗。飛行機を乗り継ぎながら、丸24時間をかけてたどり着いた日本。「ここにいるのが夢みたい」と声を弾ませた。

丸1日がかりでナミビア応援にかけつけたロイド・ザンバーグさん【写真:佐藤直子】
丸1日がかりでナミビア応援にかけつけたロイド・ザンバーグさん【写真:佐藤直子】

W杯は9試合を観戦予定のザンバーグさん「近い将来、必ず1勝できる」

 高校ラグビーの聖地・花園ラグビー場での初戦となった22日、イタリア対ナミビアのキックオフを今や遅しと待ちわびる人がいた。このワールドカップ(W杯)のため、ナミビアから初来日したロイド・ザンバーグさんだ。鮮やかな明るいブルーのジャージを身にまとい、手にはナミビア国旗。飛行機を乗り継ぎながら、丸24時間をかけてたどり着いた日本。「ここにいるのが夢みたい」と声を弾ませた。

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 ナミビアでは新聞や雑誌のアートディレクターとして働くザンバーグさん。「本当は取材をしに来たかったんだけど、ナミビアのメディアには取材パスの割り当てが少なくて、僕は取材チームに入れなかったんだ」。だが、大好きなラグビー、それもW杯を見逃すわけにはいかない。急遽予定を変更し、約3週間の長期旅行を計画。初めて日本にやってきた。

 南アフリカの北に隣接するナミビアは、日本の約2.2倍の国土(82.4万平方キロメートル)を誇りながら、人口はわずか253万人あまり。成人男子のラグビー人口は約800人と言われているが、「人口比率を考えれば、決して少なくないと思う。ラグビーはナミビアで一番人気の高いスポーツだからね」と胸を張る。W杯には6大会連続で出場しているが、22日のイタリア戦で敗れ、通算20戦全敗。それでも「代表チームは僕らの誇り。1勝するのは簡単なことではないけれど、いつか必ず…」と夢を託す。

 ナミビアの人々が、ラグビー代表チームを身近に感じる理由があるという。「プロラグビー選手として生計を立てられる人はほとんどいなくて、会社員だったり、教師だったり、肉屋だったり、普段はみんなと変わらない生活をしながら、ラグビーに時間を割いているんだ」。また、ナミビアのラグビー協会は決して一枚岩ではなく、代表チームの強化・育成を目的とした金銭的なサポートが不十分なことも、たびたびニュースで話題になっているという。決して恵まれない環境にあっても、ひたすらW杯での1勝を目指し、怯まず強豪国に立ち向かう選手たち。ザンバーグさんは「彼らの姿から本当に勇気を与えられるし、応援せずにはいられなくなるんだ」と熱く語った。

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