各地に広がる「おもてなし」の心 大阪では海外メディア向けの無料ツアーを開催
20日に開幕したラグビーワールドカップ(W杯)日本大会。大会組織委員会は事前に、W杯開催による経済波及効果は約4300億円、訪日観光客は40万人に達する可能性があるとの試算を発表しているが、開幕後、各会場ではそれを裏付けるような盛り上がりを見せている。
開幕戦が行われた20日には京王線でロシア語の車内放送
20日に開幕したラグビーワールドカップ(W杯)日本大会。大会組織委員会は事前に、W杯開催による経済波及効果は約4300億円、訪日観光客は40万人に達する可能性があるとの試算を発表しているが、開幕後、各会場ではそれを裏付けるような盛り上がりを見せている。
夏季オリンピック、サッカーW杯と並び、世界3大スポーツイベントの1つとされるラグビーW杯。ヨーロッパやオセアニアをはじめ、ラグビー人気の高い地域から来日する熱狂的なファンを喜ばせているのが、日本人の「おもてなし」の心だ。開幕戦の日本対ロシアが行われた20日、東京スタジアムへ向かう京王線では、ロシア語の車内放送が流れていた。ニュージーランド代表選手をハカの踊りで歓迎した千葉県柏市の児童たちが話題になったのも、記憶に新しいだろう。
ファンだけではなく、取材で来日した海外メディアへの「おもてなし」も手厚い。高校ラグビーの聖地・花園ラグビー場がある東大阪市では大阪府と協力して「大阪・花園メディアファムトリップ」を企画。花園ラグビー場で試合が開催される前日と翌日に、大阪府や東大阪市の魅力を伝える無料体験ツアーを実施している。大阪市内コース、東大阪コースに加え、世界遺産に認定された仁徳天皇陵古墳のある堺市コースなど、8種類のコースを用意。道頓堀をボートで巡るミニクルーズ、手ぬぐい手染め、茶道、ヘラ絞りなどが実際に体験できるほか、“くいだおれの街”大阪を知る食事もつくなど、まさに「おもてなし」の心で日本の良さを海外発信しようと努めている。
東京オリンピック・パラリンピックの開催を来年に控え、日本各地にいろいろな形の「おもてなし」が着実に広がっているようだ。
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)