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中村匠吾が激戦制してV! 2位服部勇馬も東京五輪内定 大迫は3位、大逃げ設楽は失速

マラソングランドチャンピオンシップ(MGC・明治神宮外苑発着)が15日に行われ、30人が出場した男子は中村匠吾(富士通)が2時間11分28秒で1位となり、東京五輪代表に内定した。2位の服部勇馬も内定。日本記録保持者の大迫傑は終盤で競り負け、3位となった。残り1枠は今後3つの対象大会で争われる。

男子は中村匠吾が優勝【写真:荒川祐史】
男子は中村匠吾が優勝【写真:荒川祐史】

東京五輪代表に2人が内定

 マラソングランドチャンピオンシップ(MGC・明治神宮外苑発着)が15日に行われ、30人が出場した男子は中村匠吾(富士通)が2時間11分28秒で1位となり、東京五輪代表に内定した。2位の服部勇馬も内定。日本記録保持者の大迫傑は終盤で競り負け、3位となった。残り1枠は今後3つの対象大会で争われる。

 気温24.8度、湿度69%の青空の下、30人が一斉にスタートを切った。設楽悠太が13日の会見で“大逃げ”を宣言した通りのスタートから爆走。集団を引き離し、1キロ地点を3分で通過し、2位集団と15秒差と早くも一人旅を始めると、5キロ地点で後続に1分差をつけた。

 5キロ通過は設楽が先頭で14分56秒で独走。ゴール予想タイムは自己ベストを10秒上回る2時間6分1秒とハイペースでレースを引っ張った。2位集団は15分57秒で通過。設楽は29分52秒で10キロを通過し、左手で沿道のファンに手を振った。日本記録保持者(2時間5分50秒)の大迫傑は虎視眈々と自分のペースを貫き、昨夏アジア大会金メダルの井上大仁も集団後方で力をためた。2位集団は31分36秒とトップに1分44秒差で10キロを通過した。

 15キロでも設楽が一人で突っ走る。これで持つのかというほどのスピードレースを仕掛けた。44分59秒の設楽に2分13秒差で大迫ら2位集団が通過。井上は2分19秒。設楽、大迫、井上とともに4強の一角を担う服部勇馬も続く。17キロ付近で「3代目山の神」こと神野大地が2位集団から出遅れ始めた。

 設楽が1時間0分4秒で20キロを通過する頃には、2位集団として大迫、服部、鈴木健吾、中村匠吾の4人が追う展開となった。トップに1分56秒差とやや縮めて20キロと通過し、井上は中間点で3分以上の差をつけられ苦しい状況。一方、設楽は沿道の声援を受けながらひょうひょうとした表情で快走した。

 後半に入ると、設楽は少し口が開き始め、徐々に2位集団との差が縮まる。設楽は1時間1分31秒43で30キロを通過。1分17秒差で大迫ら7人が続いた。31キロ付近で36歳のベテラン・中本健太郎が2位集団の前に出た。

 気温は34度を超え、残り10キロを切って設楽が明らかにペースを落とす。37キロ付近から始まる上り坂を前に苦しそうな表情が見え始めた。9人の2位集団では、大迫が右脇腹に手をやるしぐさを見せる。設楽が35キロを1時間48分37秒で通過すると、2位集団は35秒差まで迫った。

 レースは36キロ過ぎから始まる勝負の上り坂で動いた。2位集団が一気に失速した設楽との差を詰め、37キロ過ぎで一気に捉えた。設楽は集団に付くこともできず、引き離された。39キロ過ぎに中村が飛び出し、服部と大迫が追い、内定争いは3人に絞られたが、41キロ過ぎで大迫が再スパートし、終盤までマッチレースとなった。

 今レースの上位2人が東京五輪代表に内定。「MGCファイナルチャレンジ」として残り1枠を懸け、男子は日本記録より1秒速い設定タイム2時間5分49秒を切った最上位者が内定。同タイムを切った選手がいなければ、今レースの3位選手が代表となる。対象大会は、12月の福岡国際、来年3月の東京、同3月のびわ湖毎日。女子の設定タイムは2時間22分22秒、対象大会は12月のさいたま国際、来年1月の大阪国際女子、同3月の名古屋ウィメンズ。

(THE ANSWER編集部)

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