八村塁、個人技とチーム力を示せるか 「野心」持つNBA軍団に5年ぶり挑戦、見どころは?
走り回る“根性”求めた渡邊「コートに立てば、NBAとか関係ない」
特にチェコ戦では、フィジカルコンタクトで当たり負けする場面があり、時間が進むにつれて体力を消耗。強化試合で見せた後半に追い上げを見せるチームの姿も影を潜めた。
「メンタル的な部分も絶対にある。相手がフィジカルでやってくるのは最初からわかっていた。それに対して、自分たちが急にフィジカルが強くなるとかは無理なので、いかに心の準備を最初からやるか」と渡邊。「出場時間も、自分と塁が30分くらい出る中で、他の選手も20分近く出る。それくらいの時間ならみんな戦う体力はあるはず。本当に気持ちの問題だと思います」と“根性”による奮起を求めている。
米国は1歩目の速さ、当たりの強さ、技術の細部に至る全てにおいてハイレベルな相手となる。今秋、NBAデビューを狙う八村個人のスピード、パワー、技術がどれほど太刀打ちできるのか。「僕が止められても、他に4人いる」と信頼する仲間と、スローガンの「日本一丸」で戦い抜けるか、日の丸戦士の実力が試される。
日本はW杯で米国と初対戦。五輪は1956年メルボルン(40-98)、60年ローマ(66-125)、72年ミュンヘン(33-99)の3戦全敗だ。八村も2014年U-17世界選手権で両チーム最多の25得点を挙げたが、38-122で大敗。「思い出深い試合だった。(今回の相手は)これから僕がずっと戦っていくような選手たちと戦う。チームとしては、日本人としてどれだけ米国人にバスケで対抗できるか。凄く楽しみな一戦」と闘志をむき出しにしている。
当日練習を終えた渡邊も「コートに立てば、ここはW杯。NBAとか関係ない。ただ『米国とやれた』で終わりたくはない」と気合。未来につなぐための戦いが始まる。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)