ボルト「頼らずとも偉大になれると証明した」 引退会見で残した“最後の提言”
ボルトが抱く思い「ドーピングに頼らずとも偉大になれると若い世代に訴えたい」
「自分はいつでもドーピングに対して強い姿勢を示してきた。そういうアスリートは永久追放がふさわしいと感じている。もし、他のアスリートを制するために、不正を選んだとするならば、永久追放にすべき。これは事実だ。我々(陸上界)は昨年、今年どん底にいた。そして、名誉を回復しようとしている。スポーツの名誉ある立場を守るために厳格であり続けなければいけない」
100メートル決勝後、ガトリンと抱き合い、健闘を称えていたカリスマだが、ドーピングには厳格な立場を貫いた。近年、ロシアなどで大規模なドーピングの事実が発覚し、多くのメダルが剥奪。ボルト自身も2008年北京五輪の400メートルリレーでジャマイカのネスタ・カーターの薬物違反により失格となり、今年になって金メダルを剥奪された経緯もあった。
記事では、ボルトがドーピングがなくともトップ選手に君臨できるとの思いと主張を明かしている。
「私は世界にそれが可能だと証明し続けてきた。ドーピングに頼らずとも偉大になれるのだ。それは、私が若い世代に訴えたいことの1つなんだ」
100メートル9秒58という世界記録を誇るスーパースター。輝かしいキャリアにおいては、圧倒的なスピードと派手なパフォーマンスに加え、クリーンなアスリートとして世界的な評価を博してきた。ドーピング汚染の深刻化が問題となっている陸上界に、ボルトの最後の提言はどう響くのだろうか。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer