天才マキロイがタイトル奪取を懸けて英断 10年間連れ添った“相棒”とタッグ解消へ
ウッズを王座から引きずり下ろした28歳…復活のきっかけを掴みにいく
7月の全英オープンでもマキロイは、フィツジェラルド氏の叱咤激励に感謝の言葉を述べていた。初日の立ち上がりにパットやショットが定まらず、3番から4連続ボギーを叩くなど、最初の6ホールでスコアはよもやの5オーバーだった。
「なんてことだ、またやってしまった、と考えていたんだ。最近の2大会(アイリッシュ・オープン、スコティッシュ・オープン)で予選落ちしていたから、いつもの信念を失っていたんだ」
大会中にこう振り返ったマキロイは、キャディーの一言で目が覚めたと明かしていた。
「君はロリー・マキロイだろう。いったい、なんてザマなんだい?」
調子の上がらない天才を一喝。相棒の一言で目を覚まし、怒涛のチャージを見せた。 「あれが間違いなく助けになった。自分には何ができるのか思い出させてくれたんだ。偉大な仕事をしてくれた」とマキロイは感謝していた。
だが、全英オープン閉幕からわずか1週間でマキロイは運命の決断を下した。
2012年に史上2番目の若さで世界ランキング1位となり、タイガー・ウッズ(米国)を王座から引きずり下ろした天才はまだ28歳。全幅の信頼を寄せた相棒との痛みを伴う決別で、復活のきっかけを掴みにいく。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer