パートナーシップはメイウェザー、ボルト、ペレなど世界的スーパースターがズラリ

　ボクシングの前WBA世界ミドル級王者・村田諒太（帝拳）に超強力スポンサーが味方につく。7月12日に同級王者ロブ・ブラント（米国）と再戦するタイトルマッチ（エディオンアリーナ大阪）に、世界的な高級時計ブランド「HUBLOT（ウブロ）」がスポンサーとなった。トランクス正面の腹部分に同社の名前が刻まれるのは、日本人ボクサーでは初めて。リベンジに向かう村田の興行に厚いバックアップとなる。

　数々のスポンサーを抱える村田は、数億円規模のファイトマネーで日本人ボクサー史上最も稼いできたとされてる。昨年10月、米ラスベガスでブラントに敗れた際はチャンピオンカラーとなる赤いトランクスだったが、今回は2試合ぶりに挑戦者カラーの青系統に戻す。「鉄紺」と称される母校・東洋大のスクールカラーと同じ紺色のトランクスに、「HUBLOT」の文字が追加される形となった。

　ボクシング界では、元世界5階級王者フロイド・メイウェザー氏（米国）、元世界3団体ミドル級統一王者ゲンナジー・ゴロフキン（カザフスタン）、元世界3階級王者ホルヘ・リナレス（帝拳、ベネズエラ）も試合用のトランクスに同社の文字を刻んだことがある。

　パートナーシップを結んだアスリートでは、サッカー元ブラジル代表の“王様”ペレ氏、同フランス代表FWキリアン・エムバペ、陸上男子100メートル、200メートルの世界記録保持者ウサイン・ボルト氏（ジャマイカ）など、世界的スーパースターの名前がズラリ。日本人では米大リーグ・ヤンキースの田中将大やサッカー元日本代表MF本田圭佑らがアンバサダーに就任していた。

　この日は都内のホテルで予備検診が行われ、診断は両者とも異常なし。村田の左手首には同社の腕時計が輝いていた。昨年10月、2度目の防衛戦だった村田は判定負けで王座陥落。ブラントとは4月の再戦発表会見以来の対面となったが、終始落ち着いた表情で「（気持ちを）コントロールしなくちゃいけない。あまり熱くなりすぎずに。肝心なことは自分のやるべきことに集中すること」と冷静だった。

　5日に約130ラウンドに及んだスパーリングを打ち上げ。この日は目を赤く充血させていたが「（相手の）指が目に入っただけなので、大丈夫です。目の動きには何の問題ない」と強調。「ここまでの練習は最高のものができた。ただ、計量もあるし、試合当日まで気を引き締めたい」と王座奪還を誓った。運命のリングまであと3日。リベンジ成功で再び世界戦線に食い込めるのか――。再起戦の注目度が上がっている。