[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

サニブラウン、「なんだかなぁ」の感覚でV 反応速度“ブービー”も巻き返す地力の差

陸上の世界選手権(9月27日開幕・ドーハ)の代表選考を兼ねた日本選手権は28日、福岡・博多の森陸上競技場で男子100メートル決勝が行われ、日本記録保持者サニブラウン・ハキーム(フロリダ大)が10秒02(向かい風0.3メートル)で出場2大会連続Vを飾った。世界選手権の代表内定となった。前日本記録保持者の桐生祥秀(日本生命)10秒16で2位、小池祐貴(住友電工)が10秒19で3位だった。

日本選手権連覇を達成したサニブラウン【写真:奥井隆史】
日本選手権連覇を達成したサニブラウン【写真:奥井隆史】

スタートは、4位飯塚に次ぐ遅さの0秒153「うまくいかないことはいつも通り(笑)」

 陸上の世界選手権(9月27日開幕・ドーハ)の代表選考を兼ねた日本選手権は28日、福岡・博多の森陸上競技場で男子100メートル決勝が行われ、日本記録保持者サニブラウン・ハキーム(フロリダ大)が10秒02(向かい風0.3メートル)で出場2大会連続Vを飾った。世界選手権の代表内定となった。前日本記録保持者の桐生祥秀(日本生命)10秒16で2位、小池祐貴(住友電工)が10秒19で3位だった。


【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)

 サニブラウンの持つ地力の強さが表れた。決勝スタート時のリアクションタイム(反応速度)は、0秒154だった4位(10秒24)・飯塚翔太(ミズノ)に次いで遅い0秒154。スタート時の遅れを取り戻す加速力でライバルたちを豪快に抜き去った。

 予選、準決勝でも出遅れたスタート。日本のピストルのタイミングを合わせられず、この日のウォーミングアップでは、コーチと相談しながら修正に励んだ。腰の上げるタイミングを普段より早くし「自分のペースで行かないで、ちゃんとしっかり集中して行かないとダメだという話をした」とスタート練習を普段より多めに反復。10秒30だった27日の予選は反応速度0秒212、10秒05だった準決勝は同0秒180だった。多少の修正はできたものの、他の選手からは出遅れ「スタートで全然出られなかった。なんだかなぁ」と報道陣を笑わせた。

 大舞台の焦りがあったわけではない。「うまくいかないことはいつも通りなので(笑)こんなこと言ってもなんなんですけど、焦らずしっかり加速できたのでその部分はよかった」。18歳で出場した17年大会の初優勝から2年。猛者が集まる米国でもまれ「緊張はほとんどしなくなっちゃいました(笑)(日本記録を出した)全米大学選手権は割と緊張していたけど、むしろワクワクしている状態だった。自分がどんな走りをするかが大事だった」と経験値の大きさを見せた。

 隣で走った2位の桐生は、反応速度0秒129。桐生の印象を問われたサニブラウンは「全然、気にしてなかったです。あまり周りの人のことは気にしないようにしているので、自分のレースができるように自分にだけ集中して、本当に自分との戦いだと思っている」と説明。「でも、スタートの部分でうまくいかないのは、世界では全然通用しないので、もっと練習もそうですけど、試合でも出せるようにしていきたいと思います」

 大きな伸びしろを秘めながら、2度目の日本一に輝いた20歳。末恐ろしい若武者は、28日の200メートル予選、29日の同決勝で2度目の2冠を狙う。

【決勝結果とリアクションタイム】

1位サニブラウン・ハキーム(フロリダ大)10秒02、0秒153
2位桐生祥秀(日本生命)10秒16、0秒129
3位小池祐貴(住友電工)10秒19、0秒142
4位飯塚翔太(ミズノ)10秒24、0秒154
5位多田修平(住友電工)10秒29、0秒131
6位坂井隆一郎(関大)10秒31、0秒139
7位川上拓也(大阪ガス)10秒31、0秒140
8位ケンブリッジ飛鳥(ナイキ)10秒33、0秒140

(THE ANSWER編集部)


W-ANS

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集