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錦織の目前で 309分の死闘制しワウリンカは充実感 敗れたチチパス「心の底から…」

テニスの4大大会・全仏オープン(テレビ東京系で地上波独占放送)は2日、男子シングルス4回戦が行われ、世界ランク24位のスタン・ワウリンカ(スイス)が同6位のステファノス・チチパス(ギリシャ)を7-6(8-6)、5-7、6-4、3-6、8-6で下し、ベスト8進出を決めた。

スタン・ワウリンカがベスト8進出を決める【写真:Getty Images】
スタン・ワウリンカがベスト8進出を決める【写真:Getty Images】

2015年全仏覇者のワウリンカが死闘制しフェデラーとの8強進出

 テニスの4大大会・全仏オープン(テレビ東京系で地上波独占放送)は2日、男子シングルス4回戦が行われ、世界ランク24位のスタン・ワウリンカ(スイス)が同6位のステファノス・チチパス(ギリシャ)を7-6(8-6)、5-7、6-4、3-6、8-6で下し、ベスト8進出を決めた。互いに一歩も譲らぬ5時間9分の激戦に終止符が打たれると、両者は大きなハグをかわし、客席からスタンディングオベーションが沸き起こった。


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 第1セットから一進一退の攻防を繰り広げた。両者がサービスゲームをキープし続け、タイブレークに突入したがワウリンカが奪った。第2セットは先にチチパスがブレークに成功するが、すぐにイーブンに戻され、最後は第12ゲームでブレークに成功したチチパスが1-1に戻した。

 気温30度を超える暑さの中、1セットに約1時間がかかる長期戦。しかも、息の詰まる攻防が展開される中、第3セットはワウリンカ、第4セットはチチパスが取り、勝負は第5セットに持ち越された。

 両者ともに飛び込んでボールをレシーブするなど、魂のこもったプレーを披露。汗と赤土でドロドロになりながらも勝負を諦めなかった。第5セットも互いに譲らず6-6となったが、全仏ではファイナルセットはタイブレークが採用されず、2ゲーム差がつくまで戦いが続けられる。永遠とゲームが続きそうな予感さえしたが、第14ゲームでワウリンカがラインギリギリにスライスショットを決め、試合終了。ようやく終わった戦いに安堵の表情を浮かべた。

 2015年全仏覇者のワウリンカは、試合後「ここへ戻ってきた理由はこれだ。ファンを前にテニスをすること、参加できる最大のトーナメントでプレーすることが、何よりもの楽しみだ。今日は本当にスペシャルだった」と感激を隠さなかった。一方、敗れたチチパスは「人生でこんな試合は経験したことがない。心の底からガッカリしている。気持ちの整理をつけるのは難しいが、できる限りいい教訓にしたい」と悔しがった。

 8強入りしたワウリンカは、準々決勝で同郷のロジャー・フェデラーと対戦する。今大会絶好調のフェデラーは、ここまで1セットも落としていない。泥臭く勝ち上がったワウリンカと、スマートに勝ち上がったフェデラーの同郷対決に注目が集まる。

(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)

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