侍Jに試される“適応力”「違和感が…」 WBCまで4か月…ピッチコム採用で聞こえてきたナインの本音

「課題はいくつかある」WBCまで残り4か月…ナインに求められるものとは
第2戦の先発マスクを被った岸田行倫捕手(巨人)は、DHで出場した第1戦もベンチでバッテリーと同じピッチコムをつけてサインを聞いていた。「来年の春のために準備しているところがたくさんある」とWBCを見据え、試行錯誤していることを明かす。
ほとんどがシーズン中はライバル同士だが、投手陣を操る捕手にとって細かい情報共有は欠かせない。「試合に出場していなくても(ベンチからピッチコムで)球種を聞きながらまとめたデータを見ながら照らし合わせている」と本番に向けて自信をのぞかせた。
第2戦で救援した隅田知一郎投手(西武)は試合前に「ピッチコムは違和感がある。サインが出るところを見てしまう」と不安を口にしていたが、1回無失点の好投。10日の練習試合・広島戦で9失点を喫した左腕は、見事なバウンスバックで“適応力”をアピールした。
韓国との2連戦を終えて、井端監督は「強化試合のメンバーは一通り、お客さんが入っている舞台でやれたのは良かったかな」と一定の評価を下す。さらに「ある程度ルールに適応できた」とナインの対応力を収穫に挙げた。
一方で投手陣には注文も。「相手のバッターに集中できるかだと思います」とピッチコムに気を取られないマウンドさばきを求める。他にも「課題はいくつかあるんですけど……」と濁しつつ「そこも踏まえて3月までに準備しようと思います」と選考へ含みを持たせた。
来年3月5日に開幕するWBC。侍ジャパンの初戦は6日の台湾戦だ。残された時間はそう多くない。決勝まで13日間の短期決戦で、新しい環境に順応し、それぞれが最適な活用方法を模索する。ナインの本音が垣間見えた2連戦だった。
(THE ANSWER編集部・戸田 湧大 / Yudai Toda)
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