高卒1年目で韓国代表の19歳「自信持っていいんだ」 間近でみた侍J投手に驚き「直接見たら…」
野球日本代表「侍ジャパン」は16日、東京ドームで強化試合「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本vs韓国」の第2戦に7-7で引き分けた。日本のファンを驚かせたのが、韓国の先発マウンドに立ち3回を無安打無失点に抑えたチョン・ウジュ投手(ハンファ)だ。今年高校を卒業し、ドラフト1位で入団したばかりの19歳は、生で見た日本の投手のボールに興味津々だった。

先発し3回無失点のチョン・ウジュ「自信が証明された」
野球日本代表「侍ジャパン」は16日、東京ドームで強化試合「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本vs韓国」の第2戦に7-7で引き分けた。日本のファンを驚かせたのが、韓国の先発マウンドに立ち3回を無安打無失点に抑えたチョン・ウジュ投手(ハンファ)だ。今年高校を卒業し、ドラフト1位で入団したばかりの19歳は、生で見た日本の投手のボールに興味津々だった。
「とても楽なフォームで速い球を投げていた。本当に見習うべき点が多いし、日本の投手たちには本当に真似したいところが多いと思いました」
試合後のチョン・ウジュは、日本の選手の印象を問われるとよどみなくこう口にした。その中でも特に印象深かったのが、この試合日本の5番手で登板した高橋宏斗投手だという。「元々知っていた選手ですが、直接見たらさらに良かったんです」。力感を感じさせないゆったりとしたフォームと、突き刺すボールの質が生む“錯覚”に驚かされた。ただチョン・ウジュがこの試合で見せたパフォーマンスは、その上を行った。
最速154キロをマークした直球とスライダーを武器に、初回から野村勇内野手(ソフトバンク)、森下翔太外野手(阪神)から三振を奪った。2回には死球と自身の失策で無死一、二塁のピンチを背負うが、後続を封じ無失点。3回も三者凡退で片づけ降板。計4つの三振を奪った。
韓国プロ野球は、ストライク、ボールを自動で判定するシステム(ABS)を導入している。この試合は人の目でコールする通常のスタイル。その違いもしっかり頭に入れての登板だった。「ABSのストライクゾーンではないので、少し低めを狙って投げました。日本の打者は三振をあまりしないので、少し攻撃的なピッチングをしました。僕はコーナーをついていくタイプでもないですし」。作戦がうまくいったと喜ぶ。
所属のハンファでは今季主にリリーフで起用され、51試合に登板し3勝無敗、3ホールド。53回2/3を投げて実に82個の三振を奪った。この試合で先発としての可能性を証明し、来年3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での代表入りにも、大きく道が開けた。U-18代表で日韓戦に投げたことはあるが、初めて経験したプロ同士の試合。つかんだ自信は大きいようだ。
「元々自信はあったんです。でもそれが、証明されてはいなかった。しかし今日を機に、もう少し自信を持ってやってもいいんだなと思いました」。言葉は勇ましいが、少年のような笑顔で東京ドームを後にしたチョン・ウジュ。これまで韓国代表の日本キラーといえば左腕のキム・グァンヒョン投手(SSG)が有名だったが、新たな刺客となる日も遠くなさそうだ。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)
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