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「何でサトウはいないんですか?」 先制弾の韓国22歳が日本の記者に逆質問 侍J戦への“本気度”

野球日本代表「侍ジャパン」は15日、東京ドームで「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本vs韓国」の第1戦に11-4で快勝した。試合前の練習から、韓国代表は日本代表に興味津々。フリー打撃を見ていた選手から「この中から何人が、来年のWBCに出るの?」とド直球の質問も飛び出した。言葉の主は、4回に先制2ランを放った22歳のアン・ヒョンミン外野手だ。

4回に先制2ランを放ったアン・ヒョンミン【写真:小林靖】
4回に先制2ランを放ったアン・ヒョンミン【写真:小林靖】

日韓戦前のベンチでアン・ヒョンミン「何人がWBCに…」

 野球日本代表「侍ジャパン」は15日、東京ドームで「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本vs韓国」の第1戦に11-4で快勝した。試合前の練習から、韓国代表は日本代表に興味津々。フリー打撃を見ていた選手から「この中から何人が、来年のWBCに出るの?」とド直球の質問も飛び出した。言葉の主は、4回に先制2ランを放った22歳のアン・ヒョンミン外野手だ。

 豪快な打球に、東京ドームのスタンドは悲鳴と歓喜の声がないまぜになった。「2番・右翼」で先発したアン・ヒョンミンは両軍無得点の4回無死一塁で打席に立つと、日本2番手の森浦(広島)の低めまっすぐをフルスイング。スタンドインを確信してド派手なバットフリップを見せ、打球は左翼席中段に飛び込んだ。

 2023年のWBCで3大会連続の1次ラウンド敗退に終わった韓国代表はその直後、若返りへ大きく舵を切った。その中で現れた待望の若手スラッガーだ。まだ22歳ながら、今季は韓国プロ野球でリーグ2位の打率.334、22本塁打を残した。

 試合前の逆質問に、スラッガーの矜持が覗いた。韓国ベンチで「こんにちは」と日本語で挨拶してくれたのをきっかけに、並んで日本のフリー打撃を見ていると、いつしか言葉が韓国語になり、話の内容も真剣に。「ここにいるうち、本当にAクラスのバッターって誰ですか?」「なんでサトウはいないんですか? すごくいい打者ですよね?」「ムラカミムネタカが大リーグに行くと、WBCには来られるんですか?」と的を射た質問を連発し、記者もタジタジだ。

 さらに「この中から何人が、来年のWBCに出るの?」という質問も。これには頭を抱えてしまった。

 今回の日本代表は若手中心のメンバー。さらに来年3月のWBCには鈴木誠也外野手(カブス)や吉田正尚外野手(レッドソックス)といった現在大リーグで戦う選手にも、招集の可能性がある。大谷翔平投手(ドジャース)の参加が叶えば、DHを占めることになるだろう。そう考えると、WBCを戦う日本代表に生き残るのはかなり狭き門だ。

 一方の韓国は、イ・ジョンフ外野手(ジャイアンツ)やキム・ヘソン内野手(ドジャース)ら大リーグ組や、韓国系選手の招集も検討されているものの、今回の代表から相当数が本戦のメンバーにも名を連ねると予想される。

 アン・ヒョンミンはこの日韓戦について「私自身、来年のWBCのためにもこの2試合が重要だと考えています。強化試合というよりは、本当にWBCの本戦ぐらい、それ以上に集中力を持って臨むのではないかと思います」と口にしている。今回の日韓戦にかける本気度が、逆質問からもうかがえた。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)



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