指揮官交代も遠い初勝利 悪夢のホーム8連敗も新HCが示したい川崎の存在意義「どう振る舞うか」

指揮官が評価する山内の成長「すごくステップアップできた試合」
これで6連敗。苦境が続くが、4366人の観客が最後まで熱い声援を送った。勝久HCは「みなさんの本当に揺るぎないサポートに応えたい、という気持ちを選手もスタッフもみんな持っている。なかなか勝利を届けられないのが悔しいが、一つひとつ確実に成長していっているので、次も歩みを止めず、絶対これからまた良くなっていくので引き続きサポートよろしくお願いします」と訴えた。
光明の1つが、26分50秒の出場で15得点、3リバウンド、2アシスト、2スティール、1ブロックをマークした22歳の山内だ。指揮官は「空いているのに自分のアタックを選択せず、周りを見ることが過去にはあったが、今日は本当にチームが一番苦しい時でも彼はリングを見続け、アタックし続けてくれた。個人としてはすごくステップアップできた試合なんじゃないかな」と成長ぶりを評価した。
2日にはロスコ・アレンが左母指IP関節内骨折を負って離脱。山内は「怪我人が出て、チーム的には下向きがちだが、そういう時こそ試されている時。成長するチャンスだとみんなが捉えている。頼っている場合ではない」と責任感を口にする。「ミスしてもいいからアグレッシブにやるのがチームの雰囲気を変える」。バスケットカウント時の雄叫びも、仲間を盛り立てようと奮起したものだった。
チームは2勝14敗で東地区最下位に転落。だが勝久HCは前を向く。「今はすごく苦しいが、現実から目を背けずにやり続けて、一つひとつの練習、一つひとつの試合で『昨日よりも今日』というマインドで絶対に下を向かずにやるのが大事。見てくれているファミリーにも、自分たちがこの苦しい状況でどう振る舞うか、どういう言葉を発するかというところでも、我々の存在意義はあると思う。
その中で、正しい方法でやり続けて勝利に結びついた時は絶対にチームとしても、選手一人ひとりとしても達成感があるし、自信になってくる。今までやってきたことが間違ってなかった、という自信に変わってくる日が来ると信じて、これからもやってほしい」。逆境の中でも勇敢に戦い続けること。新しい川崎の姿はその先に待っている。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)
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