ギネスVS現役看護師― 英マラソンで起きた“ナース服論争”に世界中が注目
先月行われた陸上のロンドン・マラソンは男子の部でエリウド・キプチョゲ(ケニア)が世界歴代2位となる2時間2分37秒で優勝。ロンドン名物ビッグベンの巨大模型を着たランナーの力走なども話題を呼ぶなど、大きな盛り上がりを見せた。一方で大会から1週間以上が経過したが、今なお世界中で注目を集めている話題がある。ギネス記録をめぐって勃発した“ナース服論争”とは一体――。
ロンドンマラソンでまさかの“ナース服論争”が勃発
先月行われた陸上のロンドン・マラソンは男子の部でエリウド・キプチョゲ(ケニア)が世界歴代2位となる2時間2分37秒で優勝。ロンドン名物ビッグベンの巨大模型を着たランナーの力走なども話題を呼ぶなど、大きな盛り上がりを見せた。一方で大会から1週間以上が経過したが、今なお世界中で注目を集めている話題がある。ギネス記録を巡って勃発した“ナース服論争”とは一体――。
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ナース服とはいったい何なのか――。ロンドン・マラソンで、まさかの論争が巻き起こっている。ロイヤル・ロンドン・ホスピタルの看護師、ジェシカ・アンダーソンさんは青の上下のスクラブ(医療用白衣)を着用してレースに臨み、見事に3時間8分22秒で42.195キロを走り抜いた。
このタイムは、いわゆるナース服を着用した参加者の記録としてはギネス最高記録を更新したのだという。しかしこれが、ギネス新記録として認められなかったのだ。いったいなぜなのか、話は3月に遡る。
アンダーソンさんは自身のSNSで「ギネス世界記録は私のユニフォームがあるべきナースのユニフォームという彼らの基準を満たしていないことを理由に、私の申請を却下しました。しかし、今も私は3時間8分54秒の現在のオフィシャル記録を抜こうとしています」と記していた。アンダーソンさんの着用するナース服が規定を満たしていないため、ギネス側から認められないと通達を受けていたのだ。
普段からこの姿で勤務しているアンダーソンさんは納得がいかない。自らの信念を貫き、この姿のまま実際のレースに臨み、そして見事に記録を更新してみせた。レース翌日にこうツイートしている。
「昨日は素晴らしかった!! これ以上の日はありません。PSギネス世界記録さま、これが本当にナースに見えるユニフォームを着た最速女性マラソンランナーです(3時間8分22秒)」
自らの青いナース服を誇示するように、笑顔でゴールに飛び込む写真とともに、記録の達成をアピールしている。