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不安誘う選択終了の声「大丈夫かな」 上智大から初のドラフト指名、正木悠馬は信じた「まだ…」

プロ野球のドラフト会議が23日に都内で行われ、上智大の正木悠馬投手が西武の育成6位指名を受けた。早慶に並ぶ難関私立大として知られる上智からは初のドラフト指名だ。当日は四ツ谷キャンパスの一室で、チームメートと指名をドキドキしながら待った。ただ、目の前の画面には「選択終了」の文句が並びつづける。その瞬間の心情を、一夜明けた24日に行われた会見で明かしてくれた。

会見でコメントする正木悠馬【写真:羽鳥慶太】
会見でコメントする正木悠馬【写真:羽鳥慶太】

最速153キロ右腕、普段通りの1日を送っても…かき乱された平常心

 プロ野球のドラフト会議が23日に都内で行われ、上智大の正木悠馬投手が西武の育成6位指名を受けた。早慶に並ぶ難関私立大として知られる上智からは初のドラフト指名だ。当日は四ツ谷キャンパスの一室で、チームメートと指名をドキドキしながら待った。ただ、目の前の画面には「選択終了」の文句が並びつづける。その瞬間の心情を、一夜明けた24日に行われた会見で明かしてくれた。

 大学でドラフト指名を見守っていた野球部員に、正木が合流したのは育成指名が始まるタイミング。それまではいつも通りのルーティンを守り、筋力トレーニングに汗を流していた。「朝からずっとです。九段下のジムと新宿のジム、掛け持ちじゃないですけど回っていました」という言葉通り、普段の一日と変わらなかった。

 教室に着いてからは運命が変わる瞬間をひたすら待った。大型スクリーンにドラフト中継を映し出し、目と耳で自分の名前を待った。ただ今秋の育成指名は少なかった。DeNAとヤクルトが1人だけで終えたのをはじめ、各球団から続々と「選択終了」の声が上がった。アナウンサーの冷静な声色に、心は揺れた。

「結構もう、いろんなところが選択終了となって。大丈夫かなって不安になるところはあったんですけど……」

 縁を信じ続けた。実は大学のグラウンドまで足を運ぶなど、一番獲得に熱心だったのは西武だった。「そこがまだ残っていたので。まだある、待つしかないと。もう信じて待つしかないと思いながら見ていました」。

 迎えた歓喜の瞬間、自分の「よっしゃー」と叫ぶ声を、回りの大きな声がかき消した。「自分よりも喜んでくれたので、そこはうれしかったですね」。冷静になってみれば「結構遅くまで待たしちゃって申し訳なくて」。すぐに校舎の外に出て胴上げ。チームの、大学の歴史を変えたという事実をかみしめた。

 正木はSNS動画から情報を得るなどの独学で、最速153キロにまでたどり着いた右腕。「3部リーグから指名していただいた。頑張り続けていたら、見てくれている方はいる」と仲間にメッセージを送る。記者会見では早くも入団の意思を表明。プロの舞台でさらに進化する。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)


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