海外組に勝利「意地見せたかった」 初の年間2勝目、“黄金世代”河本結が抱えていた複雑な思い
狙う“黄金世代”初の年間女王「海外組にも刺激与えたい」
米ツアー撤退から23年までは低迷し続けた。だが、心技体の全てを見つめ直し、24年には5年ぶりの復活優勝。年間ランキングは8位に浮上した。今季は24試合出場で11度のトップ10入り。8月の北海道meijiカップを制し、今大会で初の「年間2勝」を飾った。年間ランキングは3位になり、一つのイメージを口にした。
「自分のスポンサー大会でもある(JLPGAツアーチャンピオンシップ)リコーカップで優勝して、年間女王になっていることです」
良いイメージを抱き、ミスのイメージを消し去る。週1で受けているメンタルトレーニングの効果で、この日も「無」になり続けたという。
「最初に2つ獲れたのはイメージ通りですが、喜び過ぎるわけでもなく『普通』という感じでした。最後まで目の前の一打に集中できていました」
スタートは予定よりも4時間遅れ、待たされている間も頭の中でコースを回っていた。
「いつも前日夜に30分かけて、ピン位置や風を意識しながら頭の中で18ホールを回ります。今日は9ホールになると聞いてから、また頭の中で回りました。あとは車の中で寝たり、本を読んだりしていました。月5冊でシーズン中に60冊は読むと決めているので」
この日は、99%の無駄を捨て、1%に集中する方法を説いた『エッセンシャル思考』を読んでいたという。そして、コースでは雑念を捨て、自分と向き合い続けていた。
9月の住友生命Vitalityレディス東海クラシックを機に「右に曲がり過ぎないシャフト」に替えたことで、飛距離が伸びたことも明かした。そして、本気で年間女王を目指している河本は言った。
「まだまだ私たちの世代でツアーを引っ張って行きたい思いはあります。1998年度生まれの黄金世代は27歳なので『女の旬』。この世代で初の年間女王を狙っていますし、いつも刺激をもらっている海外組にも刺激を与えたいです」
シーズンは終盤。状態が上向いてきた河本は「良いイメージ」を膨らませ、頂点へと走り続ける。
(柳田 通斉 / Michinari Yanagida)
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