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国スポ優勝・清山ちさと、35歳の来季も現役続行を表明 憧れの先輩・寺田明日香の姿に「涙が出そうで…」

第79回国民スポーツ大会(国スポ)の陸上競技は5日、滋賀・平和堂HATOスタジアムで第3日が行われ、成年女子100メートル障害では34歳の清山ちさと(宮崎・いちご)が優勝した。9月の東京世界陸上への目指し、今季を集大成と位置付けていたハードラーは、大会前日に現役続行をSNSで報告。尊敬する先輩・寺田明日香が第一線の競技者としてラストランとなった特別なレースは「スタート前に涙が出そうで…」と話したが、最後まで力強く走り切り、レース後には今後への思いを明かした。

成年女子100メートル障害で優勝した清山ちさと【写真:中戸川知世】
成年女子100メートル障害で優勝した清山ちさと【写真:中戸川知世】

国民スポーツ大会陸上第3日

 第79回国民スポーツ大会(国スポ)の陸上競技は5日、滋賀・平和堂HATOスタジアムで第3日が行われ、成年女子100メートル障害では34歳の清山ちさと(宮崎・いちご)が優勝した。9月の東京世界陸上への目指し、今季を集大成と位置付けていたハードラーは、大会前日に現役続行をSNSで報告。尊敬する先輩・寺田明日香が第一線の競技者としてラストランとなった特別なレースは「スタート前に涙が出そうで…」と話したが、最後まで力強く走り切り、レース後には今後への思いを明かした。

 特別なレースを勝ち切った。予選トップのタイムで決勝に進んだ清山。号砲と共に勢いよく飛び出すと、中盤から抜け出し13秒07(向かい風0.4メートル)の1着でゴールした。タイムを確認すると、すぐに寺田のもとに歩み寄ってハグ。決勝を戦った選手たちと健闘を称え合った。

「記録はもう少し狙いたかったけど、最後に寺田さんと一緒に予選、決勝と2本走れて楽しかった。スタート前に涙が出そうになって危なかったんですけど、なんとか耐えて気合いを入れて走りました」

 寺田の存在について聞かれると「え~、寺田さん~~! みんなのお姉さんというか、お母さんというか包み込んでくれる存在。今度は私たちが頑張りたい」と笑顔を見せた。

 レース後には、同種目の選手たちが寺田へのサプライズを企画。レースに出場しなかった福部真子、田中佑美らも駆け付ける中、優勝直後の清山も大急ぎで準備。寺田のイラストが書かれたオリジナルTシャツを着て先輩を驚かせ、大号泣させた。

 中学からハードルを始めて21年。2021年の日本選手権で2位、22、24年は5位に入るなど長年日本のトップで戦ってきた。ただ、五輪や世界陸上の出場経験はない。東京世界陸上を最大の目標とし、今季を集大成として位置付けてきたが出場は叶わなかった。

 今季は4月から自己ベストを連発。8月のトワイライト・ゲームスでは当時の日本歴代3位となる12秒77を記録し、飛躍のシーズンとなった。レースの前日には自身のインスタグラムで現役続行を報告。「ここで辞めたら後悔するという気持ちが強くなって。やっぱり世界にいきたい」。決断の裏にあった強い思いを明かした。

 まずは来年9月に名古屋で開催されるアジア選手権の出場を目指す。来季35歳を迎えるが「できるようになったことを整理してこの冬季練習をこなせたら、また来年戦えると思う」。挑戦はまだ続いていく。

(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)


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