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女子ゴルフ天才肌20歳が遂に戴冠 荒木優奈、熊本勢156度目V 「人生初の挫折」乗り越えて

大先輩・有村智恵の言葉で改心「走った方がいいよ」

 だが、年が明けて24年になると、ツアー序盤戦2試合の推薦出場が決定。先にプロになった同学年の選手が輝く姿、ギャラリーが大勢いる空気を肌で感じ、「やっぱり、プロの試合は楽しい。また、頑張ろう」と思えたという。

 2度目のプロテストは「私はやれる」と自己暗示をかけて突破。ルーキーイヤーは今大会のほか、最後まで優勝を争いながら2位に終わった5月のブリヂストンレディスなど5試合で初日首位に立つ実力を見せてきた。

 だが、前週のニトリレディスは予選落ち。父親から「練習不足だから下手になってきている」と言われ、練習ラウンドをしたツアー通算14勝の有村智恵からは「体を使ってスイングするタイプだから、走った方がいいよ」とアドバイスされたという。

 天才タイプで「人より練習量が少ない」も自覚していたが、これらの忠告で改心。新たな取り組みを始めた矢先でのツアー初優勝だった。熊本県出身者では、不動裕理(50勝)、平瀬真由美(19勝)、上田桃子(17勝)、有村らに続き、14人目でツアー最多156度目の優勝(2位は埼玉県の98勝)。その感想を問われると、「安堵」の思いを口にした。

「すごい方々が多過ぎて、本当にそこに入れるのかと思っていましたが、とりあえず優勝できてホッとしています」

 シーズン前から掲げてきた「ルーキーイヤーでの優勝」は果たした。菅に先んじ、入谷響に次いでの快挙だが、同世代の活躍には刺激を受けていることも明かした。

「楓華はすごく活躍していて、響の優勝も『すげ~』と思いました。同じ(プロテスト合格)97期生はステップ・アップ・ツアーでもたくさん優勝しているので、『自分も頑張らなきゃ』といつも思わされます」

 今後の目標を問われると、「今回は短縮だったので『まぐれで優勝』と思われないように、今年中に正式な状態で勝ちたいです。来年は年間女王を目指します」と言い切った。将来に向けては「アメリカのツアーに行ってみたいです」と言い、「だからこそ、早く日本で勝ちたかったんです」と説明した。

 この日、2番パー4でボギーを打った際、キャディーからは「あなたはテストに受かっているし、未来があるんだから」と言われ、「確かに~」と返答したという。言葉通り、前途洋々な20歳。次週のメジャー戦・ソニー日本女子プロ選手権もこの勢いで頂点を狙う。

(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)


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