14日に井上尚弥VSアフマダリエフ

　ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥（大橋）が2日、横浜市内の所属ジムで公開練習を行った。井上は14日に、名古屋市のIGアリーナでWBA世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ（ウズベキスタン）との団体内統一戦を行う。前日公開練習を行ったアフマダリエフは、総合力で勝っているとの主張を口にしていたが、井上は「ちょっと的を外している。総合力は絶対に負けていない」と否定した。

　軽快にシャドー、ミット打ちなどをこなした井上。取材にも応じ、「キャリア最大の強敵」と位置づけたアフマダリエフの印象について「観ましたけど、さらっと。雰囲気を見たくらいです」とコメント。「すごく自信に満ち溢れた選手。そういった選手は強いと思う」と警戒を口にした。

　アフマダリエフはアマチュア時代、2015年の世界選手権で銀メダル、16年のリオデジャネイロ五輪で銅メダルを獲得。18年3月にプロデビューを果たすと、20年1月から23年4月にマーロン・タパレス（フィリピン）に敗れるまでWBA＆IBF世界同級王座を保持していた。

「守るという気持ちはどの試合もない」と語った井上。一方で「自分の中のテーマとしてはKOにこだわらず勝つこと」と、対戦決定時の会見と同じく、KO決着にはこだわらない姿勢を示した。

　前日、アフマダリエフは公開練習時に「自分の特徴はパンチ、技術、耐久力。それから考える力を総合的に持っていて、そこが優れている」と発言。これを問われた井上は「そのコメントを見たんですけど、ちょっと的を外している。総合力は絶対に負けていない。唯一、アフマダリエフの怖いところはフィジカル面、パワー面だと思う」と否定した。

　興行は「Lemino」で独占無料生配信。戦績は32歳の井上が30勝（27KO）、30歳のアフマダリエフが14勝（11KO）1敗。