愛称「ナルトボーイ」日本の漫画に夢中「忍道じゃないですけど…」

「小さい時、チェコでもアニメで流れていたのを見たんです。海賊版だったのかもしれないけど、最初は日本語の放送に字幕がついたもの、次にチェコ語に吹き替えられたものを見ました。チェコの物語とは全く違うストーリーに驚きましたね。それで印象に残って、インターネットで調べるようになりました」

　それまで触れたことのない、壮大なストーリー性のある日本漫画にハマった。さらに「やっぱり子どもだったので、忍者という設定が入りやすかったのはありますね」と続ける。「忍者の忍道じゃないですけど、生き方みたいなものをわかりやすく教えてくれて」。好きなキャラクターは主人公の「うずまきナルト」だ。いつしか「ナルトボーイ」が愛称となり、グラブに刺繍を入れるまでになった。

　現在28歳のカラーベクは昨夏チェコ代表に選ばれ、日本の大学代表とも戦った。その上で今後は、代表の常連となるのを目標に掲げる。国を背負って外に出ることで、人生まで豊かになった。「最初は好きな野球をできて、それで世界を旅できるというのがうれしかったんです」。お気に入りがきっかけで芽生えた日本との縁を、今後も育んでいく。