野球チェコ代表が絶賛、日本の伝統飲料は「エナジードリンクみたい」 本物の作法を求める理由「練習とか試合の前に…」
食に関わる道具が並ぶことで知られる東京・台東区の合羽橋に、首の太い屈強な外国人男性が現れ、食器を選んでいた。男性の正体は、野球のチェコ代表歴もあるマルティン・カラーベク外野手。日本の食文化や漫画に興味津々だという。異国のスポーツ選手まで虜にする、日本の魅力を聞いた。

東京の食品道具街でカラーベクが探した茶せん
食に関わる道具が並ぶことで知られる東京・台東区の合羽橋に、首の太い屈強な外国人男性が現れ、食器を選んでいた。男性の正体は、野球のチェコ代表歴もあるマルティン・カラーベク外野手。日本の食文化や漫画に興味津々だという。異国のスポーツ選手まで虜にする、日本の魅力を聞いた。
「お茶の道具がほしいんだ」、いくつもの店に出たり入ったりのカラーベクが探していたのは茶碗だけではない。抹茶を泡立てる竹製の茶せんや、量を計る茶杓まで購入し満足顔。もちろん粉末の抹茶も手に入れてチェコに戻った。
現在28歳のカラーベクは、10年前の2015年に甲子園球場などで行われたU-18ワールドカップの際に、チェコ代表の一員として初めて日本の土を踏んだ。お茶との出会いも、その時だったという。

「お茶をシェイカーに入れて飲んだら、エナジードリンクみたいだったんだよね。カフェインが入っているのかな」
さらに2年ほど前、チェコでも抹茶がブームになり、カフェには抹茶ラテが登場した。「僕はラテは飲まないけれど、ロッカーで抹茶を飲む習慣があります。練習の前に、精神を落ち着かせるというか」。そしてお茶を飲むには作法があると知り、試してみたいと思ったのだという。
カラーベクは国内リーグで強豪のドラッツイ・ブルノに所属し、強打者として鳴らす。昨夏にはチェコ代表にも選出され、すでにプロ入りした選手も多い大学日本代表とも対戦している。野球選手にとって、抹茶はどのような意味があると考えているのだろうか。「練習とか試合の前に、精神を統一させるための飲み物だと考えています。ルーティンじゃないんですけど、たまたまチームメートと作った抹茶を飲んだ試合ですごくいい結果が出て……。験担ぎじゃないですけど、それで続けるようになりました」。来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する代表入りを目指すカラーベクにとって、欠かせぬものになっているようだ。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)
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