八村塁は大谷翔平になれるのか 熟練の米コラムニストが分析する3つのポイント
男子バスケのNCAAトーナメント(全米大学選手権)西部地区決勝でテキサス工科大に69-75で逆転負けを喫したゴンザガ大のエース八村塁。カレッジ最優秀選手に贈られる「ネイスミス賞」の最終候補4人に残り、6月のNBAドラフトで1巡目指名に期待が集まる逸材は、ベーブ・ルース以来の二刀流選手として、米国でセンセーションを巻き起こしたエンゼルスの大谷翔平投手のようなインパクトを残すことができるのだろうか――。米誌「スポルティングニュース」などで健筆を振るい、大谷と八村を現地で取材した米コラムニスト、ジョセフ・ディポリート記者はどう見ているのだろうか。
ベテランコラムニストが八村と大谷を比較
男子バスケのNCAAトーナメント(全米大学選手権)西部地区決勝でテキサス工科大に69-75で逆転負けを喫したゴンザガ大のエース八村塁。カレッジ最優秀選手に贈られる「ネイスミス賞」最終候補4人に残り、6月のNBAドラフトで1巡目指名に期待が集まる逸材は、ベーブ・ルース以来の二刀流選手として、米国でセンセーションを巻き起こしたエンゼルスの大谷翔平投手のようなインパクトを残すことができるのか―。米誌「スポルティングニュース」などで健筆を振るい、大谷と八村を現地で取材した米コラムニスト、ジョセフ・ディポリート記者はどう見ているのか。
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「エリート8」の舞台となったホンダセンターで号泣する姿を人々の記憶に刻んだ八村塁。この次にバスケットボールのコートに登場する時には、NBAの舞台になるだろう。
ゴンザガ大の3年生は去就について正式な発表をしていないが、カレッジバスケットの世界に別れを告げ、6月のNBAドラフトでの上位指名を受けることは間違いない状況だ。
そして、彼がNBAプレーヤーになった時、どのようなインパクトを米スポーツ界に残せるだろうか。八村はルーキーイヤーに、昨年エンゼルスで米国を驚愕させた二刀流のセンセーション、大谷翔平のような衝撃を残すことができるだろうか?
NBAドラフトでの上位指名は日本のバスケットボール界にとって、凄まじい出来事と呼べるが、大谷ほどのインパクトをいきなり残すのは難しいと個人的には分析している。
理由はいくつか存在する。まだ21歳。カレッジでレギュラーとして1年間フル回転したのは今年が初だった。21歳の大谷は日本ハムでの3年目のシーズンで、彼はすでに投手として、打者として地位を確立していた。
言い換えれば、輝ける天性の才能を持ちながらも、八村は未だ原石だ。NBAではディフェンス面のスキル、サイズや身体能力で不利なマッチアップで、自らのクイックネスをいかに最大限活用するか、など学ぶ必要性はまだまだある。大谷は米国の野球への適応に成功したわけだが、それ以前にパ・リーグで自らの才能を磨いていたのだ。