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元旭道山の甥・波田大和、傷だらけドローでアジア王座防衛 救急搬送の挑戦者と再戦約束「もう1回やろう」

ボクシングの東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦が2日、東京・後楽園ホールで行われ、同級王者・波田大和(帝拳)が同級5位の神足茂利(M.T)と対戦。1-1(115-113、113-115、114-114)の判定で引き分けとなり、2度目の防衛に成功した。序盤にリードを許したが、王者の意地を見せて引き分けに持ち込んだ。一方の神足は激闘の末、試合後に意識がもうろうとし、病院に救急搬送された。戦績は28歳の波田が17勝(16KO)2敗1分、28歳の神足が8勝2敗2分。

ドロー判定で悔しさを浮かべる神足茂利(左)と2度目の防衛に成功した波田大和(右)【写真:澤田直人】
ドロー判定で悔しさを浮かべる神足茂利(左)と2度目の防衛に成功した波田大和(右)【写真:澤田直人】

東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ

 ボクシングの東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦が2日、東京・後楽園ホールで行われ、同級王者・波田大和(帝拳)が同級5位の神足茂利(M.T)と対戦。1-1(115-113、113-115、114-114)の判定で引き分けとなり、2度目の防衛に成功した。序盤にリードを許したが、王者の意地を見せて引き分けに持ち込んだ。一方の神足は激闘の末、試合後に意識がもうろうとし、病院に救急搬送された。戦績は28歳の波田が17勝(16KO)2敗1分、28歳の神足が8勝2敗2分。

 意地と意地のぶつかり合いに会場が熱狂した。初回から激しくパンチが交錯。波田は左右のコンビネーションをヒットさせるも神足の右ストレートを被弾した。自身のペースに持ち込めず、アッパーやフックを次々と浴びた。4回終了時点で、0-2(37-39×2、38-38)とリードを許す。5回以降は攻勢に出たが、いなされてカウンターを受ける展開。8回終了時点で0-3(75-77×2、74-78)と差を詰めることができなかった。

 後がない波田は終盤に底力を見せて猛攻。両者、偶然のバッティングで眉間をカットし、顔を赤く染めた。結果は判定に委ねられ、1-1(115-113、113-115、114-114)のドローとなった。結果を聞いた瞬間、神足は膝から崩れ落ち涙を流した。波田は驚いた表情を見せるも、悔しそうに唇を噛んだ。

 波田は試合後の控室で「自分の不甲斐なさがでた。自分の中で何してんだろうという気持ちが強いです」と反省した。王者の顔は傷だらけで口は紫色に腫れていた。リング上では神足に対し「もう1回やろう」と再戦を約束したといい「俺もモヤモヤしているし、あっちの陣営もファンも納得いっていないと思う」と気持ちを打ち明けた。

 この試合で東洋太平洋王座は2度目の防衛に成功。世界挑戦へのアピールを目指していたが「言っただけでした。本当にダメです。またゼロから。ジャブから足から土台から(作っていく)」と気を引き締め直した。

 波田の伯父、和泰さんは元小結の旭道山。父は行司の木村寿之介という相撲一家で育った。4月に行われた初防衛戦では、持ち前のパワーを活かし、同級3位だった渡邉卓也(DANGAN)に5回TKO勝ちした。

 一方の神足はプロデビュー12戦目で地域タイトル初挑戦。同門の中谷潤人とスパーリングを行い調整してきた。あと一歩、ベルトに届かず涙を飲んだが、会場を後にすると拍手が送られた。その後、控室に戻ると意識がもうろうとし、病院に救急搬送された。日本ボクシングコミッション(JBC)の関係者は神足の容態について「詳しくは説明できない」とした。

(THE ANSWER編集部・澤田 直人 / Naoto Sawada)


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