高見亨介が一夜明け会見

　ボクシングのWBA世界ライトフライ級王者・高見亨介（帝拳）が31日、エリック・ロサ（ドミニカ共和国）との同級タイトルマッチから一夜明け、都内で会見した。前夜はプロ10戦目で世界初挑戦し、10回2分48秒TKO勝ちで王座に就いた。この日は同じ興行に出場した寺地拳四朗（BMB）と比嘉大吾（志成）への思いを口にした。

　世界戦の舞台では、3人がそれぞれの激闘を繰り広げた。寺地は判定負けを喫し王座陥落。比嘉はドローでベルトを奪えず引退を表明した。高見は悔し涙を飲んだ2人の試合をリングサイドで観戦。「びっくりのひと言です。絶対に勝つと思っていたので。その中でああいう結果になったので、ボクシングって怖いしわからないと改めて思いました」と振り返った。

　長くボクシング界をリードしてきた2人について「自分が中学生のころから見てきた選手。結果はともあれ、同じ興行に出られたことは自分の中では嬉しい」と尊敬の眼差しを向けた。寺地戦で1人のジャッジが7ポイント差をつけ、1-2（112-115、114-113、110-117）となった判定については「相手のサンドバルに行ってても不思議はない。判定に不満はないです」と冷静に語った。

　一夜明け会見では1人となった高見。23歳の自身を筆頭とした時代の移り変わりについて問われると「新しい世代を引っ張っていこうとはまだ思っていない。若々しく、初々しくいきたいという気持ちが強い。『背負う』とかそこまで固く考えずにいきたい」と自分のスタンスを貫く姿勢を見せた。