比嘉大吾、3戦連続の世界挑戦でこぼした本音「さすがに…」 負ければ“即引退会見”で断った退路
ボクシングのトリプル世界戦(30日、横浜BUNTAI)に臨む選手たちが29日、横浜市内で前日計量に臨んだ。セミファイナルのWBA世界バンタム級(53.5キロ以下)タイトルマッチ12回戦に挑む同級2位の比嘉大吾(志成)は53.4キロ、同級王者アントニオ・バルガス(米国)が53.1キロで一発パスした。比嘉は3戦連続の世界挑戦を前に「世界チャンピオンになりたい」と心の底から本音を口にした。戦績は29歳の比嘉が21勝(19KO)3敗2分け、28歳のバルガスが19勝(11KO)1敗1無効試合。

横浜で30日にWBA世界バンタム級タイトルマッチ
ボクシングのトリプル世界戦(30日、横浜BUNTAI)に臨む選手たちが29日、横浜市内で前日計量に臨んだ。セミファイナルのWBA世界バンタム級(53.5キロ以下)タイトルマッチ12回戦に挑む同級2位の比嘉大吾(志成)は53.4キロ、同級王者アントニオ・バルガス(米国)が53.1キロで一発パスした。比嘉は3戦連続の世界挑戦を前に「世界チャンピオンになりたい」と心の底から本音を口にした。戦績は29歳の比嘉が21勝(19KO)3敗2分け、28歳のバルガスが19勝(11KO)1敗1無効試合。
「三度目の正直」に向けて退路を断った。比嘉は計量クリアのアナウンスを聞くと、両腕に力こぶを作ってポーズ。体重計から降りると、どこか安堵した表情を浮かべた。フェースオフでは約20秒にらみあい「(バルガスは)思ったよりでかいなと。そしたら(自分が)靴を履いていなかった。見つめ合っている時間が長かったので、早く終わらないかなって。フェースオフって恥ずかしい」と比嘉節を炸裂させた。
強い覚悟を持って王者に挑む。これまでこの一戦に「負けたらその場で引退会見」を宣言してきたが「言っちゃった、とかはないです」と決意は変わっていない様子。「記者さんも日にちを改めないで楽だと思うので。その時は集まってください」と口にした。その上で「やっぱり世界チャンピオンになりたいですね。さすがに。さすがになりたいです」と言葉を絞り出した。
昨年9月にWBO同級王者・武居由樹(大橋)に挑み、判定負け。今年2月にはWBA同級休養王者の堤聖也(角海老宝石)に挑戦し、激闘の末に引き分けた。ベルト奪取は果たせなかったが3度目のチャンスが巡ってきた。比嘉が勝利すれば、2018年4月に計量失敗によってWBC世界フライ級王座を剥奪されて以来、7年3か月ぶりに世界王座を奪取する。これは高山勝成が持つ5年11か月を超える国内最長ブランクでの王座返り咲きとなる。
30日の興行には、独占生配信する「U-NEXT」のゲストとして、WBC&IBF世界バンタム級王者の中谷潤人(M.T)と、親友の堤も来場する。伝えられた比嘉は「マジっすか。(堤は)もう少し休養してください。お願いします」と驚きながらもうれしそうな表情を浮かべた。バルガスに勝てば堤と再戦する可能性があり、この試合が決まった直後に行った食事を最後に、互いに連絡を控えているという。
バルガスは5月に堤が目の負傷で休養王者に正式認定されたことにより、暫定王者から正規王者に昇格した。WBA世界バンタム級は現在、正規王座にバルガス、休養王座に堤、暫定王座にノニト・ドネア(フィリピン)が君臨している。
(THE ANSWER編集部・澤田 直人 / Naoto Sawada)
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