コートを横断して観客煽った熱い男 西本圭吾が雄叫びで示した“日本のブロック王”としての責任
「買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2025 千葉大会」の男子が18日、千葉ポートアリーナで行われた。世界ランク5位の日本は、予選ラウンド第3週の第3戦で同4位のブラジルに0-3(21-25、23-25、26-28)で敗れ、通算7勝4敗となった。身長189センチのミドルブロッカー西本圭吾はチーム3位の8得点。ブロックを決め、観客を煽った熱い男には“日本のブロック王”としての責任感があ

バレーボール・ネーションズリーグ男子
「買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2025 千葉大会」の男子が18日、千葉ポートアリーナで行われた。世界ランク5位の日本は、予選ラウンド第3週の第3戦で同4位のブラジルに0-3(21-25、23-25、26-28)で敗れ、通算7勝4敗となった。身長189センチのミドルブロッカー西本圭吾はチーム3位の8得点。ブロックを決め、観客を煽った熱い男には“日本のブロック王”としての責任感があった。
四方八方に雄叫びを響かせた。2セット(S)を連続で落とし、後がなくなった第3Sのマッチポイント。西本が豪快なブロックを決め、25-25のデュースに持ち込んだ。「あの瞬間をずっとイメージしていた。ブロックで流れを変えるということを今までしてきたので、あそこで流れを変えたかった」。コートを横断しながら大きなジェスチャーで観客を煽り、劣勢のチームを鼓舞した。
ストレート負けも最後に見せた意地。SVリーグの2024-25年トップブロッカー賞に輝いた西本は強い気持ちで跳んだ。「日本国内でブロック賞を獲っているという責任がある。0本で終わるのは僕としては本当に悔しい結果だと思うし、一緒に戦ってきたメンバーにも顔向けできない。情けないところを見せてしまう」。文字通り日本の代表として、首位に立つ強豪相手にブロック1本をもぎ取った。
ここ2試合は出番がなく、待望の初先発。「この時を待っていた。ようやく来たか」と身震いしつつ、いつもと変わらぬ心境で臨んだ。主将の石川祐希と小野寺太志が出場登録から外れるなど、主力を温存した一戦。「厳しい展開になると思っていた。こちらの空気に持っていくために僕のパフォーマンスも重要になってくる」。観客を煽ったのは、感情の昂ぶりだけでなく意図を持ったものだった。
第2S、17-20の場面ではサービスエースを決め、自分でも驚いた表情を見せた。「ちょっと浮いてしまって『マズイ』と思った」と想定外だったが、仲間も観客も大いに沸いた。「スポーツはエンターテイメントの一つでもある。もちろんふざけているわけじゃなく、一生懸命やっているからこそ楽しんでもらえる」。勝利という結果は届けられなかったが、常にファンを意識して全力を尽くした。
ミドルブロッカーではこの日チーム最多の8得点だったが、佐藤駿一郎も2ブロック、3得点と存在感を示した。激しいレギュラー争い。「まだまだ満足いく結果ではなかった。佐藤もそうだが本当に素晴らしい選手がいる。かといって彼らに絶対負けるつもりもない。応援してくださる方々のためにも、最後にコートに立てるような選手になれるよう頑張っていきたい」。熱い男は力強く意気込んだ。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)
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