買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2025 千葉大会

「買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2025 千葉大会」の女子が12日、千葉ポートアリーナで行われた。世界ランク5位の日本は、予選ラウンド第3週の第3戦で同3位のポーランドを3-1（25-21、23-25、25-23、25-22）で撃破。21歳の北窓絢音は途中出場で攻守にわたり存在感を放った。代表初選出ながら、今大会はサーブなど要所での活躍が目立つ。コート上では頼もしいプレーを見せる一方で、「チキっちゃって……（臆病になっちゃって）」と初々しい素顔も覗かせた。

　強敵相手に堂々と戦った。セット（S）カウント2-1で迎えた第4S。北窓は10-15と5点を追いかける場面で投入された。いきなり身長2メートルのミドルブロッカーから強打でブロックアウトを奪うと、レシーブで体を張るなど守備力も披露。23-22の場面でもブロックアウトでマッチポイントに持ち込み、最後は山田二千華との2枚ブロックで相手のスパイクをシャットアウトした。試合後の取材では「せなさん（セッターの関菜々巳）に託されたら打ち切るしかないという気持ちだったので、決まって良かった」と納得の表情を見せた。

　今大会が初代表。選出には「ずっとびっくりしたままで……」と少し戸惑いも見せるが、コートに立てば迷いはない。11日の韓国戦では勝利に王手をかけた第3S、16-20とリードを許す状況の中、サーブで出場し6連続ポイントを呼び込むなど日本のストレート勝利に貢献。大事な場面で活躍し、日に日に注目度が高まっている。

　最も刺激になっているのが主将・石川真佑の存在だ。「真佑選手の上手さはベンチから見ていてもすごく分かる。自分と全然違うなと、毎日刺激をもらっています」。同じコートに立つまでに成長したが、まだ緊張感はぬぐえないようで「（アドバイスを）聞きにいけなくて……。なんかチキっちゃって（笑）。目で見て盗んで……」と意外な告白。「1番、聞いてみたいことは？」の質問には「スパイクを打つ時にいつ判断して、コースを決めているかです」と初々しい素顔も覗かせた。

　島根県出身の21歳。日本のエースとして活躍し、五輪2大会連続で出場した栗原恵さんの母校でもある誠英高（山口）では、3年時のインターハイで優秀選手に選出されるなど活躍した。2023年にSAGA久光スプリングスに入団。身長182センチでアウトサイドヒッターに加えて、ミドルブロッカーもこなすユーティリティープレーヤーだ。

　日本は千葉大会3戦全勝、通算9勝2敗で決勝ラウンド進出が決定。北窓のさらなる成長が不可欠となる。「（自分は）まだまだです。パワーはもちろん、上手さとかも磨いていきたい」。注目度急上昇のアタッカーの伸びしろは大きい。