29日からリゾートトラストレディス

　国内女子ゴルフツアーのリゾートトラストレディスが29日、徳島・グランディ鳴門GC36（6585ヤード、パー72）で開幕する。1993年から始まったトーナメントで、同コースでの開催は2016年以来9年ぶりになる。今大会には、今季既に2勝の佐久間朱莉の他、安田祐香、神谷そら、菅沼菜々ら激戦を制してきた面々がエントリー。都玲華、中村心、青木香奈子ら注目のルーキーも出場する。特に主催者推薦出場の青木にとっては、中盤戦のリランキング入りを懸けた大事な一戦。本人への取材で200万円以上を費やし、弾道測定器のGCクワッドを購入していたことも分かった。（取材・文＝柳田通斉）

　昨年11月、6度目の挑戦でプロテストに合格した青木にとっては、「今季の今後」を左右する一戦だ。QT（ツアー予選会）134位で、今季のツアー出場は主催者推薦（8試合）が頼りだが、既に6試合に出場。結果は13位、50位、予選落ち、予選落ち、41位、予選落ちで計33.36ポイント。暫定リランキングは32位だ。6月のニチレイレディス後に実施のリランキングで中盤戦の出場が見込める40位以内に入るには、今大会で予選通過がカギとなる。トップ10に入れば、大きく道が開けることになる。

　本人もそれを把握し、前週はじっくりと調整に費やしていた。

「プロデビュー後、初めての4日間の試合でポイントも高くなるので、予選を通って少しでも上位に入りたいです。初めて回るコースなので、練習ラウンドからしっかりとチェックしています」

　デビュー前からその華やかさ、明るさが話題になり、スポンサー9社と契約。得た資金の一部は「自分を高めるため」に使っている。ショット、アプローチ、パットの各コーチ、メンタルトレーナーをつけ、1か月前にはGCクワッドを購入。今大会の会場にも持ち込んでいる。その理由も明確だった。

「レギュラーの選手が弾道測定器を使いながら練習しているのを見て、『新人の私も使わないと追いつけるわけがない』と思ったからです。ツアー会場で、本球を芝の上で打てる環境で縦距離を合わせられるのは、最高です」

　4月にはステップ・アップ・ツアーの大王海運レディスオープンで優勝。レギュラーツアーに出場しても多くの声援を受けるようになってきた。メディア露出の機会も増加。感想を問うと「うれしいですし、ありがたいです」と実感を込めた。だが、プロは結果が全て。それも自覚する青木は言った。「一つひとつ、できることをやって成績を残していきたいです」。青木の予定では、ニチレイレディスまでのレギュラーツアー出場試合はリゾートトラストレディスのみ。道を切り開くために、一打一打に魂を込めるつもりだ。

　なお、今大会は静岡朝日テレビの制作で、最終日（6月1日）の模様を同日午後4時からテレビ朝日系列24局全国ネット録画放送。第3日（5月31日）の模様は午後1時30分から静岡ローカルで生中継される。