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世界一の秘訣は「カンニング」 競泳界のレジェンド田口信教が力説した真似の重要性「ChatGPTにも聞けばいい」

日本競泳界のレジェンド、田口信教氏(73=医療創生大理事)が日本選手権が行われた東京アクアティクスセンターで後輩たちにエールを送った。1972年ミュンヘン五輪男子100メートル平泳ぎの金メダリストは競技第1日目の20日、大会100回目を記念したスペシャルプレゼンターとして同種目の表彰式に登場した。

深沢大和が初優勝を遂げた(撮影は2024年)【写真:Getty Images】
深沢大和が初優勝を遂げた(撮影は2024年)【写真:Getty Images】

競泳日本選手権

 日本競泳界のレジェンド、田口信教氏(73=医療創生大理事)が日本選手権が行われた東京アクアティクスセンターで後輩たちにエールを送った。1972年ミュンヘン五輪男子100メートル平泳ぎの金メダリストは競技第1日目の20日、大会100回目を記念したスペシャルプレゼンターとして同種目の表彰式に登場した。

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 初優勝した深沢大和(東急)に自らの名を冠した「田口杯」を授与した田口氏は「いい泳ぎでしたね」と絶賛した。もっとも、59秒24という優勝タイムには「もっといけますよ。56秒台も出せる」と、58秒78の日本記録(小関也朱篤)を上回り、アダム・ピーティー(英国)の世界記録56秒88に迫る記録まで口にした。

 田口氏自身、日本選手権は五輪の金メダルに弾みをつける大会だった。ミュンヘン五輪代表選考を兼ねた72年の第48回大会、代々木五輪プール(代々木第一体育館)での大会で日本新記録を連発。勢いに乗った五輪本番では世界新記録で優勝し、日本競泳陣にとって16年ぶりの金メダルで「水泳ニッポン」を復活させた。

「世界一になれたのは簡単ですよ。カンニングです」と、田口氏らしい「軽口」で笑った。「中学の時、プールの底に鏡を張って(1964年)東京オリンピックの映画で見たオブライエン(オーストラリア)やコシンスキー(ソ連)の泳ぎを真似た。カンニングしたら、すぐに速くなった」と真似ることの重要性を力説した。

「どうして(世界記録保持者の)ピーティーが速いのか。あの筋肉のすごさは、どう見てもボディービルダー。それが速い。どうして速く泳げるのか、聞いてみればいいんです。何かヒントになることがあるかもしれない」。真剣な表情で言った。

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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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