井上の次期対戦者候補が激白

　ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥（大橋）の次期対戦者候補に名前が挙がっているWBA同級2位のラモン・カルデナス（米国）が強気発言だ。米専門メディアの公式YouTubeチャンネルに出演。井上の実力を認めたうえで「KOを狙う」「最強だと思っていない」などと語っている。

【PR】日本中長距離の女王・田中希実がTeam Seikoの一員に！「セイコーの理念への共感」が加入を後押し

　1月24日にWBO同級11位だったキム・イェジュン（韓国）に4回KO勝ちで防衛に成功した井上。今月3日にWOWOWの番組収録に臨んだ際には「次が5月にラスベガス、9月に日本、その次が12月にサウジアラビア」と試合日程を口にしていた。その5月の対戦相手として候補に挙がっているのがカルデナスだ。

　カルデナスは米専門メディア「210ボクシングTv」公式YouTubeチャンネルに出演。井上について「彼は彼だよ。スピードやパワー、IQなど多くの強みを持っている。弱点は……まだ教えることはできないよ、彼はダウンしたことがある。誰でもダウンする可能性はあるってことさ」と語った。

　インタビュアーから「人々は、イノウエが誰か知らないやつと戦い、圧勝すると思っている。どう思う？」と聞かれると「試合を見てくれってだけだね」と回答。その上で「今のボクシング界は人気投票みたいだ。何百万のフォロワーがいれば、良い選手という認識になる。俺は、20万人のフォロワーを持つ、複数回負けたことのある選手を知っている。でも彼らがインスタグラムに（ボクシングの）動画を公開すれば、評価されるのさ。だからボクシングは人気投票に成り下がった。いらいらするよ」と最近のボクシング界の風潮に物申した。

　井上との対戦の可能性がある中で、不安や心配な点を聞かれると「普通の試合として捉えているよ。戦う相手をどうして史上最高の選手だと言えるんだ？　それはただのゴマスリだろ」と質問に物申した。さらに「彼を決して軽視しているわけではないが、俺は“追っかけ”じゃない。彼を倒そうとする。彼が俺をKOしようとするのと同じで、俺もKOを狙うよ」と続けた。そして、「だから俺はイノウエを最強だと思っていない。タフガイだが、勝てることはわかっている。そのためにやるべきことをやるだけだ」とあくまでKO勝利を追求する考えを示した。

　最後に「イノウエに勝てばどうなる？」の問いには「夢が実現するね。俺は世界王者になりたかったが、4団体統一王者となればなおさらいい」と回答。井上を倒した後に広がる世界を想像していた。