13日トリプル世界戦、「U-NEXT」で独占生配信

　ボクシングのWBO世界フライ王者アンソニー・オラスクアガ（米国・帝拳）が4日、都内の所属ジムで練習を公開した。13日に東京・両国国技館で行われるトリプル世界戦興行で、元世界2階級制覇王者・京口紘人（ワタナベ）と2度目の防衛戦を予定。視察した京口陣営は自信満々な王者を歓迎し、足をすくう姿勢を見せた。戦績は26歳のオラスクアガは8勝（6KO）1敗、31歳の京口は19勝（12KO）2敗。

【PR】日本中長距離の女王・田中希実がTeam Seikoの一員に！「セイコーの理念への共感」が加入を後押し

　オラスクアガはキャラクター通り元気いっぱいに練習。シャドー1回、サンドバッグ打ち1回で軽快な動きを披露した。視察した京口を指導する小林尚睦トレーナーは「元気そうですね。凄くリラックスしているし、日本にも慣れている」と第一印象を明かした。

　会見では、王者は京口が得意とする接近戦でも迎え撃つ構えを見せた。同トレーナーは「打ち合っても勝てると思っているのでしょう。その辺はこっちもつけ込みやすい」とニヤリ。「負けん気も強い。リスペクトしてくれているけど、前半に倒そうとしているんじゃないですかね。自信満々で来てもらいたい。こちらはその準備をしている」と足をすくうイメージだ。

　オラスクアガは米ロサンゼルス合宿で遠近両方の距離を練習。「離れても戦える」と準備をしてきた。小林トレーナーは「離れても、というのはうちも思っている。前半からガンガン来てくれるとありがたい」と繰り返し、「まずはジャブでどれだけリズムをつくれるか。接近戦での技術戦になるのでは。その中でうまくディフェンスをまじえながら削れるか」と試合を展望した。

　オラスクアガは2023年4月、WBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗（BMB）に世界初挑戦。9回TKO負けながら激闘で絶対王者を追い詰め、評価を上げた。昨年7月に2度目の世界挑戦でWBO世界フライ級王座獲得した。

　一方、同級14位の京口は22年11月の寺地とのライトフライ級王座統一戦で7回TKO負け。王座陥落したが、23年5月にフライ級で再起した。昨年5月のビンス・パラス（フィリピン）戦で敗れたものの、10月の再戦で雪辱を果たし、再起後3勝1敗で這い上がってきた。勝てば3階級制覇となる。この日は終始強気だった王者に対し、小林トレーナーは「こちらは挑戦者なので」と京口と向かっていく気概を見せた。